心臓 と 心 (2)


1998年2月25日、3か所の 「 冠動脈バイパス手術 」 を受けました。
2008年2月4日、10年目の造影検査をうけ、 手術した冠動脈は 順調に機能しているとの検査結果でした。
本当に幸せなことです。 ( 前ページから )

そこで、10年前、「 冠動脈バイパス手術 」 で 大変お世話になった皆さん 方に感謝の念を込めて、当時を思い出しながら記してみました。  万 謝 !


○ その前兆 は ?

1997年11月のある朝、 駅までの通勤途中 胸部に押しつけられるような不快感が 数秒続きました。 そのうち、その発症回数が増えてきました。
しかし、勤務時間中や夜間は 全く感ずることはありませんでした。

12月になり、主治医の紹介で 公立病院での精密検診を受けたところ、 診断結果は 芳しくなく、改めて 翌年1月に入院検査を受けることになりました。

人生60年、検査ながら 初めての入院という事で 大きなショックを受けました。 

右写真:入院した病院、 9階(最上階)右から2番目の病室でした。
      病室の窓から我が家を一望出来、なにかと安心しました。


○ 冠動脈バイパス手術

入院検査で 冠動脈硬化 による 心筋梗塞 と診断され、1998年2月25日、 3箇所に及ぶ 冠動脈バイパス手術 を受けることになりました。

検査から約1ヶ月半の間、事前のカテーテル検査、手術用の採血、 呼吸練習など、事前チェックが連日行なわれました。
そして、最後は執刀医師からの詳細な手術についての説明を拝聴し、死への 不安と 同時に回復への期待 を感じながらベッド生活を送りました。
何か遠い世界の出来事のように冬季オリンピックがテレビ放映されていました。
生き抜こうとする気概、職場復帰への思いと反応、著名人の人生訓、など を心の支えとしたり、病室の仲間からの激励を受けながらも 大変苦しく辛い 時空でした。。

そして、2月25日 手術当日は、朝8時の麻酔処置から手術室の退室まで 私は苦しさ、辛さ、痛さ、不安、など 全く知らず 夕刻を迎えたようです。

低いベッドを取り囲む機器とビニール管、行き交う看護師の姿、こんな 集中治療室での手厚い看護、文字盤による会話、など 私が意識を 取り戻した時の状況でした。
目覚める直前、私は 揺れ動く 緑濃い美しい森 ( 東山 魁夷の絵画のような 世界 ) の幻覚をはっきりと見ました。 あの美しい濃緑は忘れられません !

普通病室に戻ってから、
長時間に及ぶ手術中の固定による腕や腰などの痛み(入院中唯一の痛さ)。   3月3日、ひな祭りの「さくら饅頭」の美味しさ。   楽しみな毎日の食事 と 数多くの種類の投薬。   初めてのトイレとシャワーの気持ち良さ。  連日の体重測定と階段上下のリハビリ。   などなど、 今は懐かしい思い出となっています。

そして、担当医を憎んだ(?)退院間際の風邪による退院延期命令。  大雪の日など 毎日の日経新聞と綺麗な下着。  職場の仲間からの寄せ書き。  などなど、 に支えられて、 この大病を克服することが出来ました。

退院当日、道路の小石を避けるように歩くことが出来たのも、病院のスタッフ の皆さん、会社の同僚の理解と声援、家族のたゆまぬ協力、友人たちの心から の声援があったからと心から感謝しています。

右写真 : 手術前日の心境を記した メモ です。
      最終行には 「 1日も早く再記入したい 」 と書かれています。
      ( そして再記入は 98・3・15 付けでした。 )


○ カテーテル検査

心臓の血管が正常に機能しているか、バイパス手術 後 5年目の カテーテル検査を2003年5月22日に受けました。
当時は 大腿部から細い管(カテーテル)を動脈を通じて 心臓まで挿入し、 造影検査をしていました。 従って注射針を射した部分が完全に治癒するまで、 ベッド上で 動くことはできません。 この状態ですから、足や腰の筋肉が 硬直し、 トイレに行く事もできません。
こんな時は たった1枚の腰フトンの有り難さを痛感したり、 トイレ への こだわりが大変でした。

最近は医療技術の発展も目覚しく、冠動脈造影検査も 短時間で患者の負担 も軽減された CT検査 や MRI検査 で済むようになりました。
2008年2月4日、10年目の 冠動脈造影検査 は、CT検査で受診しました。
その結果、バイパス手術を受けた3本の冠動脈は完全に機能し、医師も感動する 程の術後の状態であり、あと10年、20年は大丈夫という診断結果でした。
     めでたし!めでたし!

本当に幸せなことです。 この幸せを維持するためにも 、改めて 心臓の働き を良く理解し 節制して、 3本の冠動脈以外の血管の 健康維持に努めていかなければなりません。


右写真 : 私の心臓の 冠動脈CT検査 の造影記録 (九つの方向からの記録) です。
      元気な分身を見るような不思議な感動を味わいました。 


私は ” 心臓 と 心 ” について、
形而下では、生命の原動力を掌る ” 心臓 ” の大切な器官と 理解しています。
形而上では、感性や感覚、運命などを掌る ” 心 ” の宿る時空と思っています。

10年前、私の ” 心臓 ” は 約30分間 物理的にその機能を停止し、大気中に 在りましたが、その手術後、私の ” 心 ” には 若々しい新鮮な血流が見事に蘇り ました。
病院の医師とスタッフの皆さん、家族と親族たち、勤務会社の皆さん、友人の皆さん、 そして シャンソンのクラスメートの皆さん、などなど 大勢の方々のご尽力と ご声援の賜物と心から感謝しています。

CT検査で、私の冠動脈は あと20年間 大丈夫と太鼓判を押されました。
加えて、私の精進と努力によって あと10年プラスも可能かも知れません!
あれあれ それでは私の寿命は 三桁に到達ですね。
私の HEART は 力強く 健康そのもです。 ブラボー !

長〜い 長〜いページを 2ページにわたってお読み下さり 感謝致します!
今後とも よろしくお願いしま〜す !


生き返った「 心臓 」 を理解し、 今後の生活を 節制するために「 心臓 」 について勉強しました。
どうぞアクセスして下さい !   


トップページに戻ります。