★『柿本人麻呂ノート』 佐佐木幸綱 (青土社 S57・5)
・第一章 古さと新しさについて―近江荒都歌の周辺
・第二章 自然の発見―一光景としての夕波千鳥
・第三章 詩と自然―石見相聞歌の自然
・第四章 自然の様式化―吉野讃歌におけることばの自立
・第五章 旅の歌・歌の旅―留京三首・羈旅八首の成立
・第六章 モチーフとしての時代の目―行路死人歌のモチーフ
・第七章 夭折の美学―火葬の歌の時代性
・第八章 戦中世代の原風景―吉備津采女挽歌の背景
・第九章 作り出す側の神話―日並皇子殯宮挽歌の理解
・第十章 歌と神話―石中死人歌の政治性
・第十一章 作中の<われ>の位相―限界としての帰属意識
・第十二章 ダイアローグとしての歌―高市皇子殯宮挽歌の戦闘場面
★『火山列島の思想』 益田勝実 (ちくま学芸文庫 H5・1)
・黎明ー原始的想像力の日本的構造ー
・幻視ー原始的想像力のゆくえー
・火山列島の思想ー日本的固有神の性格ー
・廃王伝説ー日本的権力の一源流ー
・王と子ー古代専制の重みー
・鄙に放たれた貴族
・心の極北ー尋ねびと皇子・童子のことー
・日知りの裔の物語ー『源氏物語』の発端の構造ー
・フラタグ渡りの人々
・偽悪の伝統
・飢えたる戦士ー現実と文学的把握ー
★『紀貫之』目崎徳衛(吉川弘文館 S60・11)
・はじがき
・はじめに
・一 貫之を形成したもの
1 出生をめぐって
2 紀氏の文学
3 寛平期の政治と歌
4 貫之の青春
・二 貫之の壮時
1 『古今集』前夜の政治社会と歌界
2 『古今和歌集』の編纂
3 宮廷歌人
4 自足した「小世界」
・三 貫之の老年
1 『土佐日記』
2 晩年
3 死とその後
・略系図
・略年譜
・参考文献
★『教師宮沢賢治のしごと』 畑山博 (小学館 S62・11)
・第一章 星からきた先生
・第二章 初めての授業
・第三章 再現、代数の授業
・第四章 再現、英語の授業
・第五章 教師としての妹トシ
・第六章 再現、土壌学の授業
・第七章 再現、肥料学の授業
・第八章 実習「イギリス海岸」
・第九章 実習、音楽演劇教育
・第十章 参照、温泉学大演習
・第十一章 幻の国語授業
・第十二章 作品の中の教師像生徒像
・第十三章 非行問題・学力試験
・第十四章 退職そして羅須地人協会
・第十五章 卒業生そのそれぞれの人生
・第十六章 花巻農業高等学校の現在
・第十七章 教育は芸術なり
・付 宮沢賢治教育関係年譜
★『源氏の女君』 清水好子 (塙書房 S42・6)
・第一部 藤壺宮
1 美しいなまえ 2 おんな、おんなぎみ 3 伊勢物語、屏風絵 4 筋を動かす力
5 宿命の恋 6 遍歴 7 藤壺讃歌 8 藤壺鎮魂歌
・第二部 紫の上
1 勝利者 2 戯れたる女 3 教訓の書 4 源氏物語の写実性について 5 不信と死
6 二つの裏切り 7 男いらぬ世界 8 哀傷
・第三部 宇治のおんなぎみ
1 序章 2 第三部の構成 3 没落の親王 4 姉 5 ふたたび不信 6 男につげる別れ
・侍女たち
・横川の僧都ー自在の人ー
・源氏物語五十四帖の巻名とその内容
★『源氏物語』 秋山虔 (岩波新書 S43・1)
・T 光源氏像の誕生
・U いわゆる成立論をめぐって
・V 宿世のうらおもて
・W 権勢家光源氏とその周囲
・X 別伝の巻々の世界
・Y 紫式部と源氏物語
・Z 「若菜」巻の世界と方法
・[ 光源氏的世界の終焉
・\ 結婚拒否の倫理
・] 死と救済
・年立
★『源氏物語』 今井源衛 (岩波書店 S33・8)
・一 享受の遡源
・二 物語の地盤
・三 主題と主人公
・四 構成の基底ー因果の理
・五 構成の技法
・六 場面性
・七 教養と風雅
・八 人間観、社会観
★『源氏物語』 大野晋 (岩波書店 H8・1)
・一 はじめに−何を読むか−
・二 まずは平安時代の婚姻について
・三 桐壺巻の位置−物語の設定
・四 桐壺巻と帚木巻は連続しない
(一) 『源氏物語』を解く手懸り (二) 成立論の展開 (三) 反論の解消
・五 (a)系の物語
(一) (a)系の仕組み−紫式部の漢学 (二) (a)系は「致富譚」である
(三) 『源氏物語』の表現 (四) (a)系の表現
・六 (b)系の物語
(一) (b)系は「失敗に終る挿話」である (二) (b)系の表現
・七 紫式部の生活
(一) 『紫式部集』から見る (二) 大臣家と女房と
(三) 『紫式部日記』から見る
(1) 断片 (2) 感想の部 (3) 日録の部の基本的問題 (4) 日録の部の分析−陽と陰
(5) 岐れ目の出来事 (6) 作品としての『紫式部日記』
・八 (c)の物語
(一) 執筆の時期 (二) 年代記の完結 (三) 一対二の関係
・九 (d)の物語
(一) 再び『源氏物語』の表現について (二) 作者は何を語ろうとしたのか
・同時代ライブラリー版のために
★『源氏物語がわかる』 中野幸一 (かんき出版 H11・10)
・プロローグ 源氏物語を読むための基礎知識
・『源氏物語』成立・創作の背景 ・紫式部の出自と少女時代 ・結婚・宮仕えと『源氏物語』の創作
・『源氏物語』の作者は本当に紫式部か? ・『源氏物語』が後世に与えた影響
・平安時代の宮廷・後宮の生活とは?
・後宮の作りと女性たちの階級 ・平安時代の結婚@−光源氏と葵の上
・平安時代の結婚A−道長の場合 ・平安時代の結婚B−娘夫婦と外戚関係
・第一章 光源氏の華やかな青春−桐壺〜花散里
・第二章 源氏の落胆と政界への復帰−須磨〜少女
・第三章 六条院の栄華−玉鬘〜藤裏葉
・第四章 光源氏の晩年の悲劇−若菜上〜幻
・第五章 宿命の糸で結ばれる宇治の人々−匂宮〜夢浮橋
・エピローグ 源氏に登場する女たち
★『源氏物語1日本文学研究論文集成6』 松井健児編 (若草書房 H10・1)
・王朝の秘めごと−『源氏物語』を彩る禁忌の輝き−……藤井貞和
・源氏物語の言説分析−語り手の実体化と草子地あるいは澪標巻の明石君の一人称的言説をめぐって−
……三谷邦明
・源氏物語の心的遠近法……高橋亨
・六条院の光と影−テクスト論の視座から−……土方洋一
・最後の浮舟−手習巻のテクスト相互連関性−……小林正明
・源氏物語の一対の光−王権譚の生成−……河添房江
・荒らぶる光−光の喩の両義性から−……小嶋菜温子
・藤壺の和歌−『源氏物語』における『伊勢物語』の受容の方法−……川島絹江
・浸透する「引歌」−『源氏物語』夕霧巻「霧の籬」から−……植田恭代
・光源氏の復活−松風巻からの視点−……高田祐彦
・柏木遺愛の笛とその相承……浅尾広尾
・物語と<うわさ>−浮舟をめぐる<うわさ>から−……安藤徹
★『源氏物語研究』 島津久基・山岸徳平・池田亀鑑 (有精堂 S45・7)
・源氏物語研究……島津久基
・源氏物語評論……島津久基
・源氏物語研究……山岸徳平
第一章 源氏物語の本文
一、紫式部と源氏物語の創作 二、本文の五十四帖 三、雲隠の巻・山路の露及び手枕
四、源氏物語の諸本 五、河内本と青表紙本の差異及び源氏物語絵巻
第二章 源氏物語の注釈書の研究
一、伊行及び俊成と定家の注釈 二、水原抄・紫明抄及び原中最秘抄
三、仙源抄と類字源語抄 四、河海抄源氏談義及び兼良の注釈
第三章 中期に於ける注釈書
一、宗祇の注釈書 二、宗祇一派の注釈書及び一滴集
三、三条西家及びその系統の注釈書と岷江入楚
第四章 新注の研究
付拾遺
・源氏物語の構成とその技法……池田亀鑑
一、序説−源氏物語各巻の孤立性と相関性
二、長編的性格と短編的性格
三、短編中編および長編説話群の解体
四、短編および中編各説話の諸相とその成立
五、長編的各説話の諸相とその成立
六、物語構成の技術とその効果
七、結語−源氏物語的構成はいかにしてなされたか
・解説……秋山虔
★『源氏物語研究』 關みさを (河出書房 S27・1)
・一 時代の概観
1 女性文学の興隆
2 政治社会情勢
3 衣食住について
4 女性の生活
5 当代の文学
6 建築絵画彫刻等
・二 紫式部の生涯
・三 物語の概観
・四 構想論について
・五 主題について
・六 人物系図
・七 源氏巻名歌
・八 問題の種々相
1 美の様式
2 人間美の性格と構成
3 風景の描写
4 世代的男性の描写
5 出離本願の面から見た女性
6 新しい継母型
・九 物語中の評論について
1 歌論と歌
2 物語論
3 書画論
4 薫物合
5 音楽
6 教育論
・一〇 文献解題
・一一 国文学史上に於ける源氏物語
1 先進文学の集大成としての源氏物語
2 源氏物語の後世芸術に与えた影響
3 現代に於ける源氏物語
4 海外に於ける反響
・解説……久松潜一
★『源氏物語研究序説』 阿部秋生 (東京大学出版会 S34・4)
・序論 源氏物語研究の方法
第一章 近代国文学の方法
一 国文学の性格 二 国文学科の孤立 三 国学と国文学 四 文献学的方法の導入
五 方法論の反省 六 今日の方法
第二章 源氏物語研究の展望
一 物語の社会的地位 二 物語評価の規準 三 和歌と物語 四 中世の研究の方法
五 近世の研究の方法 六 近代の研究の方法
第三章 源氏物語研究の方法
一 方法と対象 二 源氏物語研究の現段階
・第一篇 源氏物語の環境
第一章 作者の経歴
一 経歴の輪郭 二 作者のゐた内裏
第二章 作者の環境
第一節 思想的環境
一 叡山の思考 二 文章道的思考
第二節 社会的環境
一 受領・諸大夫の意識 二 権門の配偶 三 道綱の母と藤原兼家−蜻蛉日記−
四 和泉式部と敦道親王 五 藤原道長一門の家格 六 女房史の転換期
第三節 作者の思考
一 作者の周囲 二 うとましき身の程 三 作者の佛教思想の系統
・第二篇 明石の君の物語の構造
第一章 須磨・明石の源氏
第一節 須磨・明石の問題
一 離京 二 須磨 三 明石 四 帰京
第二節 須磨下向の準拠
一 物語の人物の生活圏 二 神意と宿世 三 貴種流離譚 四 須磨・明石の構造
第二章 明石の君の周囲
一 明石の入道とその妻 二 播磨守 三 名門の血
第三章 明石の君の結婚
一 前司の娘 二 躊躇 三 結婚 四 別離
第四章 明石の御方
一 上京 二 姫君別居 三 姫君入内 四 女御の実母 五 明石の御方
六 「御方」の地位 七 たけき宿世
第五章 明石の君の物語の構造
第一節 明石の君の物語の問題
一 明石の君の重み 二 明石の君の物語の特異性
第二節 明石の君の物語の構造とその解釈
一 古代伝承物語の型 二 実話的性格 三 受領の意識 四 受領の娘
五 外祖母明石の君
第六章 源氏物語の三部構成説
一 藤裏葉の結末意識 二 第一部三十三帖の骨格 三 挿話的系列の巻々
四 雨夜の品定 五 二系列の物語の対立 六 第二部の基本的構造
第七章 明石の君の物語の結末
・結語
★『源氏物語研究と資料』 紫式部学会編 (武蔵野書院 S44・6)
・序……久松潜一
・光源氏の発心……阿部秋生
・源氏物語の創作と紫式部日記−寛弘五年を中心として−……藤村潔
・源氏物語の構造と表現−「賢木」巻をめぐって−……室伏信助
・源氏物語の主題と方法−若菜上・下巻について−……清水好子
・並び巻攷……大朝雄二
・源氏物語と霊験譚の交渉……柳井滋
・夕顔とその前後……上坂信男
・源氏物語事項索引の試み……玉上琢弥
★『源氏物語講座1 源氏物語とは何か』 (勉誠社 H3・10)
・物語文学の成立……秋山虔
・源氏物語の創造……森一郎
・平安の現代文学「源氏物語」……竹西寛子
・源氏物語の本質……藤井貞和
・源氏物語の思想……上坂信男
・源氏物語の主題……深澤三千男
・伝承と民俗……小林茂美
・仏教と源氏物語……阿部俊子
・神と源氏物語……小山利彦
・源氏物語の王権……日向一雅
・光源氏の原像……小山敦子
・物語と歴史……鬼束隆昭
・草子地と語り……榎本正純
・物語と文体……野村精一
・物語のことば……根来司
・物語の和歌……上野理
・物語の時空……高橋文二
・物語の年立……大朝雄二
・私の源氏物語研究
小学校恩師の訓えに導かれて……石川徹 源氏物語研究の基本的問題……大野晋
源氏物語という洞窟への旅……川口久雄 写本小説……神田秀夫
文法的読解ひとすじに……佐伯梅友 「六条院復元図」覆考……玉上琢彌
源氏物語から学んだこと……益田勝実
★『源氏物語講座2 物語を織りなす人々』 (勉誠社 H3・9)
・光源氏……高橋亨
・桐壺院……糸井通浩
・藤壺の宮……鬼束隆昭
・弘徽殿の女御……日向福
・紫の上……小島雪子
・葵の上……伊井春樹
・空蝉……藤田加代
・夕顔……藤河家利昭
・六条御息所……樽原茂子
・末摘花……長谷川政春
・朧月夜……川島絹江
・源典侍……田畑千恵子
・花散里……森本元子
・明石の君……東原伸明
・朝顔の斎院……松井健児
・秋好中宮……依田瑞穂
・頭中将……渡辺実
・夕霧……辻和良
・玉鬘……平井仁子
・近江の君……稲垣智花
・螢兵部卿宮……深町健一郎
・髭黒……赤塚雅己
・朱雀院……山上義実
・女三の宮……池田節子
・落葉宮……宮川葉子
・雲居雁……大軒史子
・明石中宮……坂本共展
・柏木……堀内秀晃
・八宮……中哲裕
・大君……荒暁子
・中君……坂本和子
・匂宮……鈴木泰恵
・薫大将……池田和臣
・浮舟……原岡文子
★『源氏物語講座3 光る君の物語』(勉誠社 H4・5)
・桐壺帝の後宮−桐壺巻−……増田繁夫
・光る君の誕生と予言−桐壺巻と以後の巻々−……河添房江
・光源氏の青春−帚木・空蝉を中心として−……針本正行
・なにがしの院の怪−夕顔巻−……中島あや子
・紫のゆかり−若紫と以後の巻々−村井利彦
・青海波の舞−紅葉賀巻−……吉野瑞恵
・おぼろ月夜の恋−花宴巻−……山本トシ
・移り変わる世−賢木巻−……廣田收
・橘の花散る里−花散里巻−……細野はるみ
・流離の皇子−須磨・明石巻−……石原昭平
・住吉の神威−須磨・明石・澪標巻−……豊島秀範
・明石の人々−明石と以後の巻々−……斎藤正昭
・政治の季節−澪標と以後の巻々−小山清文
・二条東院の女性たち−蓬生・関屋巻−姥澤隆司
・華麗なる政争−絵合・松風巻−……高田祐彦
・藤壺の死と冷泉帝−薄雲・朝顔巻−……渡辺仁史
・幼な恋と学問−少女巻−……藤原克己
・六条院の女性たち−少女巻以後−……西村亨
・六条院の栄華−少女・玉鬘十帖−……原田敦子
・玉鬘の流離と幸運−玉鬘と以後の巻々−……山田利博
・藤のうら葉のうらとけて−梅枝・藤末葉巻−……上野英二
・内親王の降嫁−若菜上・下−……森藤侃子
・紫の上と女三の宮−若菜上・下と以後の巻々−……横井孝
・過ちと応報−柏木巻−……土方洋一
・月をめぐって−横笛・鈴虫巻−……小嶋菜温子
・夕霧の恋と家庭−夕霧巻−……桑原博史
・紫の上の死と光源氏−御法巻−……倉田実
・晩年の光源氏−幻巻−……伊藤一男
★『源氏物語講座5 時代と習俗』 (勉誠社 H3・9)
・源氏物語の時代……森田悌
・源氏物語の舞台と平安京……高橋和夫
・都と鄙……関根賢司
・平安貴族の生活と源氏物語……藤本孝一
・光源氏のすまい……池浩三
・光源氏家の経済……阿部猛
・源氏物語の位階・官職……黒板伸夫
・源氏物語の斎宮と女官……所京子
・源氏物語の四季熊谷義隆
・源氏物語の自然……渋谷栄一
・源氏物語の歌枕……佐佐木忠慧
・源氏物語の旅……松田成穂
・源氏物語の植物……廣川勝美
・源氏物語の動物……葛綿正一
・源氏物語の年中行事……山中裕
・源氏物語の人生儀礼……林田孝和
・源氏物語の風俗習慣……三苫浩輔
・源氏物語の恋愛と結婚……武者小路辰子
・源氏物語の男性観……若城希伊子
・源氏物語の女性観……村井幹子
・源氏物語の物語観……阿部好臣
・源氏物語の宿世観……佐藤勢紀子
・教育者光源氏……島田とよ子
・源氏物語の従者……熊野健一
・源氏物語の女房と乳母……吉海直人
・出家する人々……斎藤暁子
・死と葬送……西木忠一
・源氏物語の陰陽道……藤本勝義
★『源氏物語講座8 源氏物語の本文と受容』 (勉誠社 H4・12)
<本文・注釈>
・源氏物語の諸本……池田利夫
・源氏物語注釈史……稲賀敬二
・初期の注釈……中野幸一
・定家の源氏学……久保田淳
・河内方の源氏物語研究……田坂憲二
・異本紫明抄と紫明抄……八木意知男
・河海抄……岩坪健
・花鳥余情……武井和人
・連歌師と源氏物語……井爪康之
・三条西家の源氏物語研究……上野英子
・源氏物語古系図の伝えるもの……常磐井和子
・孟津抄……家井美千子
・萬水一露……伊井春樹
・岷江入楚……中田武司
・注釈史の伝統と革新……堤康夫
・源氏物語湖月抄……野村貴次
・真淵の源氏物語研究……林勉
・宣長の源氏物語研究……工藤進思郎
・広道の源氏物語研究……得丸智子
<源氏物語の受容の種々相>
・源氏物語批評史……今井卓爾
・同時代の読者と受容……野口元大
・擬作の巻々……神田龍身
・源氏物語取りの和歌……久富木原玲
・定家の和歌における源氏物語受容……田中初恵
・平安後期物語と源氏物語……久下裕利
・擬古物語と源氏物語……大槻修
・源氏物語伝説……三角洋一
・源氏物語の名所古墳……森本茂
・お伽草子と源氏物語……徳田和夫
・源氏物語と近世文学……佐藤悟
・仮名草子・浮世草子と源氏物語……谷脇理史
・草双紙・合巻と源氏物語……佐藤包晴
★『源氏物語講座9 近代の享受と海外との交流』 (勉誠社 H4・1)
<近代の享受>
・源氏物語と近代文学……千葉俊二
・源氏物語と舞台芸術……山本二郎
・源氏物語の現代語訳……永井和子
・与謝野晶子と源氏物語……市川千尋
・谷崎潤一郎と源氏物語……桑原聡
・源氏物語と現代……西沢正史
・源氏物語の情報処理……伊藤鉄也・長瀬真理
・源氏物語と私……関根慶子・秦恒平
<海外との交流>
・海外における源氏物語研究……井上英明
・中国語訳源氏物語……林水福
・仏訳源氏物語……中山眞彦
・中国文化と源氏物語……嚴紹盪
・中国文学と日本文学の表現……陳明姿
・源氏物語と白居易……丸山キヨ子
・源氏物語の比較文学的研究……中西進
・源氏物語への中国詩文の影響……黒須重彦
・韓国における源氏物語研究……金鍾徳
・英語訳源氏物語……北村結花
・アーサー・ウェイリーの源氏物語訳……武田孝
・サイデンステッカーの源氏物語訳……松永巌
・独語訳源氏物語……中村諒一
★『源氏物語講座 主題と方法(第一巻)』 山岸徳平・岡一男監修 (有精堂 S46・5)
・源氏物語の主題……岡一男
・源氏物語における虚構の方法……三谷邦明
・源氏物語の創作態度……今井卓爾
・源氏物語における場面表現……清水好子
・源氏物語における草子地……中野幸一
・源氏物語の和歌……小町谷照彦
・源氏物語における物語の型……二谷栄一
・源氏物語の精神分析……海老沢秀直
・物語史上における源氏物語……野口元大
・平安朝文学における源氏物語……上坂信男
・世界文学における源氏物語……井上英明
★『源氏物語講座 成立と構想(第二巻)』 山岸徳平・岡一男監修 (有精堂 S46・6)
・源氏物語の成立・構想の問題……秋山虔
・源氏物語の構成と構造……森一郎
・源氏物語の第一部について……池田勉
・源氏物語の第二部について……野村精一
・源氏物語の第三部について……藤村潔
・源氏物語の并びの巻について……門前真一
・源氏物語の成立・構想論の研究……森岡常夫
・源氏物語の成立年代とその経緯……阿部秋生
・源氏物語の構想と方法……目加田さくを
★『源氏物語講座 各巻と人物T(第三巻)』 山岸徳平・岡一男監修 (有精堂 S46・7)
・桐壺……三谷邦明
・箒木・空蝉・夕顔……早坂礼吾
・若紫……玉上琢弥
・末摘花……石川徹
・紅葉賀・花宴……木船重昭
・葵・賢木・花散里……岩下光雄
・須磨・明石……森一郎
・澪標……伊藤博
・蓬生・関屋……池田利夫
・絵合……石原昭平
・松風・薄雲・朝顔……森藤侃子
・乙女……高橋和夫
・玉鬘……藤井貞和
・初音・胡蝶……中島尚
・螢……淵江文也
・常夏・篝火・野分・行幸・藤袴・真木柱……金田元彦
・梅枝・藤裏葉……村井順
・光源氏……秋山虔
・藤壺……大朝雄二
・紫上……今井源衛
・頭中将……松尾聡
★『源氏物語作中人物論』 森一郎 (笠間書院 S54・12)
・源氏物語の主題と主人公−光源氏の生涯の原点−
・須磨流謫をめぐる光源氏像−源氏物語の表現と構造−
・藤壺宮の実像
・六条御息所の造型−その役割と問題−
・紫上の述懐−紫上論の一節−
・落葉宮物語−その主題と構造−
・薫の道心と恋
・宇治の大君と中君
・薫と浮舟
・浮舟の出家−「女の宿世」の窮極−
・浮舟悲劇の構造
・源氏物語作中人物論・論文目録
★『源氏物語女性像』 竹村義一 (有精堂 S52・4)
・第T部 源氏物語の女性
一、桐壺の更衣 二、空蝉 三、夕顔 四、末摘花 五、葵の上 六、六条御息所
七、朧月夜の尚侍 八、花散里 九、秋好中宮 一〇、槿の斎院 一一、玉鬘
一二、源の典侍 一三、近江の君 一四、藤壺 一五、明石の上 一六、紫の上
一七、女三の宮 一八、大君 一九、中の君 二〇、浮舟 二一、結び
・第U部 源氏物語にあらわれた女性観
一、雨夜の品定め 二、光る源氏の女性観 三、中古人の女性観
・第V部 源氏物語の表現
一、源氏物語における謙譲語「聞こゆ」と「申す」についての考察
二、源氏物語における朧写法
三、古典語の解釈における問題点についての管見
・付録
一、源氏物語年譜抄 二、源氏物語人物系図抄
★『源氏物語手鏡』 清水好子・森一郎・山本利達 (新潮選書 S50・4)
・源氏物語の時代と貴族社会……清水好子
T 貴族社会の構造 U 親子・血縁 V 宮廷に生きる女房たち W 王朝の文化人たち
・平安貴族の生活……森一郎
T 誕生から死まで U 信仰と生活 V 男女の交際 W 生活の中の遊び
X 日々の暮らし
・源氏物語の舞台と背景……山本利達
T 四季の移ろいと行事 U 貴族生活と財政 V 教養と学問 W 都城と住まい
X 都の外
・源氏物語について……清水好子
★『源氏物語と伊勢物語−王朝文学の恋愛関係−』 島内景二 (PHP新書 H9・4)
・序章 男と女の愛の物語
・第一章 伝説のヒーロー・在原業平
1…実像と虚像のはざまで 2…業平の実像 3…業平をめぐる一二の恋
・第二章 伊勢物語にみる「愛」のかたち
1…二条の后・藤原高子 2…伊勢斎宮・恬子内親王 3…紀有常の娘
4…小野小町 5…初草の女(業平の姪にして義妹) 6…恋死にの君
・第三章 源氏物語登場
1…紫式部の新機軸 2…夕顔を殺したのは誰か 3…末摘花の悲劇
4…紫の上の孤独 5…悪意と憎悪の果てに
・終章 物語のゆくえ
★『源氏物語と天台浄土教』 三角洋一 (若草書房 H8・10)
・T 源氏物語論
1 空蝉の人物造型 2 蓬生巻の短編的手法(一) 3 蓬生巻の短編的手法(二)
4 蛍巻の物語論 5 近江の君と長谷窮子喩 6 野分以後 7 横川の僧都小論
・U 方法論おぼえがき
8 原型 9 話型 10 準拠・モデル 11 草子地 12 空蝉の人物造型おぼえ
13 横川僧都小論おぼえ 14 現時点における作品分析の方法
・V 源氏物語の中世
15 作者説をめぐって 16 院政期の視点から 17 源氏物語伝説
18 謡曲「半蔀」の背景 19 謡曲「玉鬘」の背景
・W 源氏物語と仏教
20 女流文学と仏教 21 源氏物語の仏教 22 源氏物語の古注釈と仏教
23 仏教的方法おぼえがき
・X 文学と天台浄土教
24 和歌と仏教 25 いわゆる狂言綺語観について 26 『法門百首』の法文題をめぐって
・Y 付論
27 『和泉式部集』の観身論命歌群 28『とはずがたり』の仏神信仰
★『「源氏物語」入門』 阿部秋夫 (岩波セミナーブックス H4・9)
・第一講 藤原為時の娘
一 はじめに−『源氏物語』入門とは 二 作者の系図 三 為時の娘
四 父為時のこと 五 紫式部の生い立ち 六 出仕 七 惟規のこと
八 物語作者の出発
・第二講 「雨夜の品定」の文章
一 「雨夜の品定」の文章 二 仮名の文章 三 仏典の「論」 四 『文選』の「論」
五 三段の論法 六 物語の年代設定
・第三講 『源氏物語』の本文
一 原本から写本へ 二 伝来の諸本 三 『源氏物語』に流布
四 『源氏物語』をめぐる状況 五 『源氏物語』の評判(一) 六 『源氏物語』の評判(二)
・第四講 「物のあはれ」の論(一)
一 本居宣長のこと 二 在京当時の宣長 三 帰郷後の宣長
四 『紫文要領』−『源氏物語』への途 五 『紫文要領』の跋文
・第五講 「物のあはれ」の論(二)
一 『源氏物語』の本意 二 『石上私淑言』 三 歌学のはじめ−日本の文学研究の発端
四 物語の研究 五 結語
★『源氏物語入門』 池田亀鑑 (現代教養文庫 H元・6)
・書名 ・巻数と巻名 ・作者とその像 ・成立の時期 ・物語の梗概 ・構想と主題
・女主人公点描 ・モデル論 ・後世文学への影響 ・諸本とその系統 ・鑑賞
・研究史及び研究書目
★『源氏物語入門』 野村精一・伊井春樹・小山利彦 (桜楓社 S50・1)
・T 源氏物語をよむ人のために
1 いま、なぜ、『源氏』、か? 2 現代生活とことば 3 源氏物語は悪文か
4 源氏物語の書き方 5 源氏物語のよみ方
・U 源氏物語─その世界と作者─
1 時代と背景 2 作者と成立 3 作品の構造 4 時間と構想 5 世界と表現
・V 源氏物語の読者たち─研究史風に─
1 物語の読者たち 2 別伝の巻々と源氏供養 3 本文の伝流 4 古注釈書の展開
5 「もののあはれ」論の成立 6 近代國文學の世界 7 戦後の源氏物語研究
・W 鑑賞の手引
1 各巻の概要 2 参考文献
・X 参考図表
1 主要登場人物の系図 2 年中行事一覧 3 関係地図
4 有職図録 5 変体がな一覧
★『源氏物語入門』 藤井貞和 (講談社学術文庫 H8・1)
・T 予言は実現するか
一 ひらかれる「桐壺の巻」─光源氏物語の端緒の成立
1 主題をたぐりよせる 2 作家の体験 時代の体験 3 『長恨歌』を読み直す
4 「李夫人説話」の構想 5 「楊貴妃のためし」 6 寵愛と迫害と
7 物語の時間を決める 8 桐壺更衣を鎮魂する場所
二 ふたたび「桐壺の巻」について
1 桐壺更衣が訴えたかったこと 2 野分の段で示されたこと
3 桐壺帝が知りたかったこと 4 藤壺の物語へ
三 神話の論理と物語の論理
1 玉のきず、藤壺の思い 2 疵なき玉、桐壺帝の決断
3 桐壺家の遺志を知る帝の「遺言」
四 運命の実現─「宿世遠かりけり」考
1 「相人の言むなしからず」 2 「思ひのごと、うれし」
3 異文の問題─「は」と「も」 4 「宿世」実現の道程とは
5 自身の帝位はない 6 「乱れ憂ふること」
・U 明石の君 うたの挫折
1 『源氏物語』の和歌 2 畿内から畿外へ 危険を避けて
3 異郷としての明石の地 故父帝を夢に見る 4 紫上と明石の君 年齢について
5 最初、明石の君は返歌をせず 6 二首めのうた 7 別れの場面の第三首
8 京における源氏召還の方向 9 別れの歌群 10 澪標の巻の見渡し
・V 憑入の文学
1 病としての「物語」 2 物憑きの正性と不性 3 守護霊と怨霊と
4 大い君の霊魂を処理する 5 浮舟の「成巫」過程として
6 宗教者としての浮舟 7 夕顔の巻のもののけ
・W 「宇治十帖」論─王権・救済・沈黙
1 主題はどうあるのか 2 終わらない運命の主題 3 「子孫あらせじ」
4 うたがう薫 5 問いなき返答 6 詩的文体 橋姫の意味
7 愛し切ることのできない青年 8 なぜ大い君は結婚を拒否するのか
9 さらに浮舟を書く理由 10 浮舟の強さ 第四部への可能性
11 「蜻蛉」=浮舟の君 12 再出家の構造について
・X 叙事詩と『源氏物語』
1 篝火のかげ 2 幻の「文学史」 3 琵琶の語り 4 再び篝火のかげ
★『源氏物語の基礎的研究』 岡一男 (東京堂 S29・1)
・序説 源氏物語とその社会的地盤
一、源氏物語の文芸史上の地位
二、源氏物語の構想と芸術価値
三、一条朝の文芸文化と社会的地盤
・第一部 紫式部の周辺と生涯
一、紫式部の家計及び家族 二、紫式部の少女時代及び文芸的環境
三、紫式部の結婚生活 四、紫式部の寡居生活 五、紫式部の宮廷生活
六、紫式部の晩年の生活
・第二部 紫式部の作品(上)
一、『紫式部集』の本文の成立とその文芸的価値 二、『紫式部日記』までの日記文芸
三、『紫式部日記』の原形とその成立年代 四、人間記録としての『紫式部日記』の価値
・第三部 紫式部の作品(下)
一、『源氏物語』の基本形態、制作年代及び創作過程
二、『源氏物語』のテーマ・構想・構成 三、『源氏物語』の世界・素材・体験
四、『源氏物語』の伝統性と独創性
★『源氏物語の研究』 阿部秋生編 (東京大学出版会 S49・9)
・「もののあはれ」論の序説……秋山虔
・矛盾する本文……阿部秋生
・女子教訓書および艶書文学と源氏物語……今井源衛
・国語史上の源氏物語……築島裕
・光源氏とその自然>沽Z条院構想をめぐって─……野村精一
・源氏物語と霊験─浮舟物語の考察─……柳井滋
・源氏物語の準拠と史実……山中裕
★『源氏物語の研究』 今井源街 (未来社版 S37・7)
・研究
一 源氏物語概説 二 光源氏 三 明石上について 四 兵部卿宮のこと
五 女三宮の降嫁 六 時代設定の方法 七 源氏物語における漢詩文の位置
八 戦後における源氏物語研究の動向
・資料
一 源氏物語奥入の成立について 二 神宮文庫蔵「源語古抄」解題
三 了悟「光源氏物語本事」翻刻と解題
★『源氏物語の世界』 秋山虔 (東京大学出版会 S39・12)
・T 女流文学の形成と源氏物語の問題
第一 物語文学研究についての二、三の問題─源氏物語を中心に─
第二 源氏物語成立の精神的背景 第三 女流文学の精神と源流
第四 伊勢物語から源氏物語へ
・U 源氏物語における人間造型の方法
第一 紫上の初期について 第二 紫上の変貌 第三 玉鬘をめぐって
第四 近江君とその周辺 第五 「若菜」巻の始発をめぐって
第六 薫大将の人間像 第七 浮舟をめぐっての試論
・V 紫式部日記の世界
第一 紫式部の思考と文体(一) 第二 紫式部の思考と文体(二)
・W 枕草子論
第一 枕草子の方法 第二 枕草子における上流貴紳と清少納言
第三 枕草子の人生批判
・附篇
書評 西郷信綱氏『日本古代文学史』
思想史に対する文学史の立場
─津田左右吉博士の『文学に現はれたる国民思想の研究』第一巻を読んでの寸見─
書評 風巻景次郎氏著『日本文学史の周辺』
書評 風巻景次郎博士著『日本文学史の研究(下)』
書評 今井源衛著『源氏物語の研究』
・本書所収論文についての私注
★『源氏物語の文体と方法』 清水好子 (東京大学出版会 S55・6)
・T
物語の文体 源氏物語の作風 場面と時間 野分の段の遠近法について
草子地からの考察 螢の巻の場面描写 場面表現の伝統と展開
人物像の変形 若菜上・下巻の主題と方法
・U
源氏物語絵画化の一方法─『源氏物語絵詞』紹介─
源氏物語絵巻への道─吹抜屋台の構図をめぐって─
屏風歌制作についての考察
絵合の巻の考察─附、河海抄の意義─
源氏物語における準拠
天皇家の系譜と準拠
★『源氏物語のく物の怪>』 藤本勝義 (笠間書院 H6・6)
・第一章 源氏物語の物の怪─生霊をめぐって─
・第二章 物の怪の史実・記録と源氏物語
・第三章 六条御息所の死霊─賀茂祭、鎮魂─
・第四章 源氏物語の死霊
・第五章 源氏物語の他の物の怪
・第六章 藤原道長と物の怪
・第七章 栄花物語の物の怪
・第八章 大鏡の物の怪
・第九章 平安朝の物の怪の様態─「小右記」を中心に─
★『源氏物語文体論序説』 野村精一 (有精堂 S45・4)
・T 文体論の思想と方法
1 文体論の諸問題 2 文体批評の諸問題 3 文体史の構想
・U 王朝文学の文体史的考察
1 王朝文体史への序論 2 歌物語の文体 3 春は曙!攷─枕草子の文体─
4 源氏物語のことばについて
・V 源氏物語の文体についての試論
1 源氏物語文体論の断章─第一部の巻々について─
2 源氏物語の文体批評─第二部の問題─
3 宇治十帖の言語と文体
4 紫式部の文体─紫式部日記について─
・あとがき─言語の自立について─
・<別表> 文体論関係論文
★『源氏物語への招待』 今井源衛 (小学館 H4・4)
・源氏物語の世界
はじめに あらすじ 物語の伝統 主題と構想 主人公、光源氏
源氏物語の表現 紫式部の生涯
・源氏物語を探る
一 物語の時代設定 二 ユーモアの諸相 三 引歌・引詩の技法
四 愛のかたち─「もののまぎれ」の実体 五 宮廷行事の役割─行幸について─
六 「蛍」巻の物語論 七 女三の宮物語の発端 八 「雲隠」巻の謎
九 宇治の大君の死 十 従者たちの役割 十一 「夢浮橋」巻の結末
★『源氏物語への道』 鈴木日出男 (小学館 H10・4)
・第一章 語り・物語
・第二章 神話から物語へ
・第三章 貴種流離
・第四章 光源氏像
・第五章 物語の方法
・第六章 和歌と詩歌引用
・第七章 現実と虚構
・第八章 話の種々相
★『源氏物語−物語空間を読む』 三田村雅子 (ちくま新書 H9・1)
・T 光源氏の<死>と<再生>
1 臣籍降下 2 北山の光源氏 3 北山の一夜 4 紅葉の陰
5 二つの花の宴 6 須磨の嵐 7 明石移転
・U 光源氏世界の構築
1 須磨絵日記の視界 2 薄雲の空 3 六条院世界の構築
4 虚構の<家> 5 二つの行幸
・V 他者のまなざし・他者の空間
1 朱雀院の病 2 藤の陰再び 3 明石からの手紙 4 花の陰の蹴鞠
5 若菜巻の時間と空間 6 懐妊と算賀の時間
・W 光源氏世界の向こう側
1 薫を抱く光源氏 2 「知らず顔」の自然 3 「世」の向こう側
★『源氏物語 両義の糸』 原岡文子 (有精堂 H3・1)
・源氏物語 両義の糸
一 光源氏の御祖母―二条院の出発―
二 遊女・巫女・夕顔―夕顔の巻をめぐって―
三 若紫の巻をめぐって―藤壺の影―
四 六条御息所考―「見る」ことを起点として―
五 光源氏の邸―二条東院から六条院へ―
六 朝顔の巻の読みと「視点」
七 紫の上への視角 片々
T 読みと視点―初音の巻冒頭をめぐって
U 仏教をめぐって―紫の上・薫・浮舟
八 『源氏物語』の「桜」考
九 宇治の阿闍梨と八の宮―道心の糸―
十 「道心」と「恋」との物語―宇治十帖の一方法―
十一 幸い人中の君
十二 「あはれ」の世界の相対化と浮舟の物語
・『枕草子』の表現
一 『枕草子」日記的章段の「笑い」をめぐって
二 『枕草子』の美意識
★『源氏物語論』 清水好子 (塙書房 S41・1)
・第一章 「いづれの御時にか」
一 おぼめかした時代表現
二 年次記載の意識と方法(1)―土佐日記・かげろふ日記―
三 年次記載の意識と方法(2)―枕草子・紫式部日記―
四 年次記載の意識と方法(3)―大后日記―
五 年次記載の意識と方法(4)―歌合日記―
六 年次記載の意識と方法(5)―歌合日記―
七 年次記載の意識と方法(6)―私家集―
八 不定な表現のあらわすもの(1)―斎宮歌合日記・重之集―
九 不定な表現のあらわすもの(2)―藤原長能集―
十 時代設定の技巧
十一 中国伝奇小説との比較
・第二章 準拠
一 物語の時代―紫明抄―
二 延喜の聖主・源高明―河海抄―
三 準拠の意味
四 準拠の対象(1)―弘安源氏論義―
五 準拠の対象(2)―弘安源氏論義―
六 準拠と写実性―河海抄―
七 準拠と引歌出典―原中最秘抄―
八 時代準拠の意味
九 奥入の態度
十 一世源氏元服の準拠
十一 釈の態度
・第三章 後拾遺集における源高明の歌
一 勅撰入集歌
二 高明関係者の歌
三 勅撰集と流罪の人
四 高明の歌にたいする後拾遺集の態度
五 高明についての伝承
六 後拾遺集にみられる源氏物語の読み方
・第四章 紅葉賀
一 紅葉賀・花宴の冒頭の文章について
二 朱雀院行幸の史実(1)
三 朱雀院行幸の史実(2)
四 紅葉賀の準拠
五 その理由(1)
六 その理由(2)
・第五章 花の宴
一 花の宴の史実(1)
二 花の宴の史実(2)
三 物語花の宴の準拠
四 桐壺帝治世の理想性
五 光源氏の補佐
・第六章 須磨退居と周公東遷
一 須磨退居か流罪か
二 自発的退居
三 須磨巻冒頭の構成ー自発性の強調ー
四 周公に比す
五 尚書金縢篇に比す
六 儒教的理想主義
・第七章 源氏物語執筆の意義ー日本文学史の一章としてー
一 源氏の物語
二 皇位と一世源氏
三 準太上皇
四 歴史への傾斜
五 栄花物語への道
六 源氏物語の独自性
★『源氏物語試論集』 後藤祥子・鈴木日出男他 (勉誠社 H9・9)
・保坂本源氏物語の世界……伊井春樹
・源氏物語の結婚と屋敷の伝領……増田繁夫
・語り手人称はどこにあるかー『源氏物語』の語り……藤井貞和
・語りの虚構性と和歌……高田祐彦
・<ゆかり>の身体・異形の身体……河添房江
・松風巻末の明石御方ー「川づら」から「山里」へ……植田恭代
・藤壺から紫の上へー朝顔巻論……鈴木日出男
・玉鬘十帖論……高木和子
・女三宮の結婚ー鶏の声を起点に……林田孝和
・柏木・女三宮事件後の<語り>ー沈黙する女三宮・薫周辺の女房たち……陣野英則
・『源氏物語』「幻」巻の意義ー鎮魂と「わたくし」の視座から……高橋文二
・宇治八の宮の陰謀ー薫出生の<謎>あるいは誤読への招待状……三谷邦明
・「心うき」宇治の地ー源氏物語続編の文体……中川正美
・浮舟の入水について……平林優子
★『源氏物語を学ぶ人のために』 伊井春樹 (世界思想社 H5・3)
・源氏物語への招待
1 少女の物語への憧れ 2 老尼の物語
・源氏物語の物語
1 光源氏の誕生と運命 2 雨夜の品定め 3 若紫の登場と藤壺中宮
4 葵上との不和 5 須磨から明石へ 6 絵合の絵日記 7 六条院の造営
8 柏木の恋と死 9 紫上の晩年 10 宇治の山里 11 薫と匂宮
12 浮舟の救い
・作家としての紫式部
1 物語の執筆 2 物語の構想 3 紫式部の女房生活 4 女房の処世術
5 内裏への献上本 6 盗まれた物語 7 紫式部の憂愁
★『源氏物語を読み解く』 秋山虔・三田村雅子 (小学館 H15・4)
・私たちは『源氏物語』とどう出会ったか
・桐壺巻をめぐって
・空蝉はどんな女性か
・六条御息所と物の怪
・須磨流離を考える
・玉鬘十帖に見る六条院の物語
・若菜巻の諸問題
・大君・中の君物語
・浮舟物語
★『源氏物語を読むために』 西郷信綱 (朝日文庫 H4・12)
・第一章 一つの視点
一 音読か黙読か 二 作者と語り手の関係 三 物語と女 四 小説史のなかで
・第二章 《公》と《私》の世界
一 《私》としての後宮 二 作者の眼 三 恋愛と色好み
・第三章 色好みの遍歴
一 雨夜の品定め 二 最初の冒険 三 情事と乳母子 四 「やつし」の世界
五 「をこ」の物語 六 附『新猿楽記』のこと
・第四章 空白と脱線と
一 空白について 二 脱線について
・第五章 夢と物の怪
一 『源氏物語』と『雨月物語』 二 心の鬼 三 霊の病 四 過渡期の悲劇
・第六章 主題的統一について
一 危険な関係 二 永遠の女性ということ 三 政治小説として
四 罪と運命と
・第七章 古代的世界の終焉
一 孵化作用 二 皇女のゆくえ 三 破局のはじまり 四 大いなる破局
五 時間と空白の軸
・第八章 宇治十帖を読む
一 宇治と「憂し」 二 結婚を拒む女 三 人物の対照性
四 端役たち 五 開かれた終り
・第九章 文体論的おぼえがき
一 パロディとしての『竹取物語』 二 『蜻蛉日記』をめぐって
三 『源氏物語』の文体に近づくために
・第十章 紫式部のこと
一 歌と散文と 二 知識人と芸術家の共存
★『講座日本文学5 中世編T』 全国大学国語国文学会監修 (三省堂 S44・1)
・日本文学における中世的なもの……永積安明
・新古今集とその周辺……田中裕
・定家……谷山茂
・玉葉・風雅集……次田香澄
・平家物語前後……佐々木八郎
・中世の説話……西尾光一
・方丈記と徒然草……小林智昭
・日記と紀行……石津純道
・中世仏教と仏教文学……永井義憲
・五山の漢文学……安良岡康作
★『講座日本文学源氏物語 上』 (至文堂 S53・5)
・総説……秋山虔
・一条朝と源氏物語……今井源衛
・物語の伝統と源氏物語……室伏信助
・女流文学の伝統と源氏物語……小町谷照彦
・源氏物語と民間信仰……柳井滋
・源氏物語と中国文学……藤井貞和
・源氏物語の仏教思想の問題点……神野志隆光
・本文研究の現在……阿部秋生
・前近代の研究……伊井春樹
・近・現代の研究……稲賀敬二
★『講座日本文学源氏物語 下』 (至文堂 S53・5)
・総説……秋山虔
・第一部(桐壺〜藤裏葉)……伊藤博
・第二部(若菜上〜幻)……野村精一
・第三部(匂兵部卿〜夢の浮橋)……篠原昭二
・年立と構造……大朝雄二
・<語り>の表現構造……高橋亨
・源氏物語の和歌・引歌・歌語……鈴木日出男
・心内語の問題……鈴木一雄
・源語的空間と語り手……根来司
・参考文献……池田和臣
★『古今集と古今集以後』 窪田敏夫 (岩波書店 S33・8)
・はじめに
・一 『古今和歌集』へのたどり
・二 三代集
1 『古今和歌集』をめぐって 2 『後撰和歌集』と『拾遺和歌集』と
・三 『後拾遺和歌集』―転換期
・四 『千載和歌集』への道
・おわりに
★『国語と国文学 源氏物語號』 (至文堂 T14・10)
・黄昏から黎明まで……岩城準太郎
・紫式部の物語の製作上及び本質上の主義……志田義秀
・薫の性格描写の解剖とどの批判……齋藤清衛
・源語時代の思想特に貞操観について……櫻井秀
・ものゝまぎれに就て……山口剛
・源氏物語論の考察……久松潜一
・主要人物に関する臆説……手塚昇
・源氏物語に表れたる物の気に就て……石村貞吉
・源氏物語中の引歌……鳥野幸次
・源氏物語の語法二ヶ条……杉敏介
・雲隠否定説……野村八良
・源氏物語の英訳……高木市之助
・源氏物語と謡曲……佐成謙太郎
・源氏物語絵巻に就て……藤懸静也
・源氏物語に於ける古代の注釈及び研究……松井簡治
・源氏物語の小写本その他……佐々木信綱
・源氏物語研究史の新資料……橋本進吉
・源氏物語千鳥抄について……橋本進吉
・古注の集成……野村八良
・源氏物語研究の初期……山岸徳平
・原中最秘抄の作者……山岸徳平
・源氏物語の書誌……植松安
★『國文學 解釈と鑑賞 蜻蛉日記<その愛の試行錯誤>』 (至文堂 S53・9)
・蜻蛉日記の世界……木村正中
・内向する世界―かげろふの日記作者の意識……目加田さくを
・愛の観念と現実……上村悦子
・男女の愛と憎しみ……今井源衛
・女と女の構図―道綱母と時姫との贈答歌……藤岡忠美
・母と子の絆―蜻蛉の作者と道綱……稲賀敬二
・妬みをとおしての人間的自覚……馬場あき子
・我が毒―存在と時間……野島秀勝
・「蜻蛉日記」を書かせたもの……柿本奬
・「蜻蛉日記」は私小説≠ゥ―かげろふの終焉・別稿……野村精一
・「蜻蛉日記」における物語的世界……中野幸一
・「蜻蛉日記」の表現方法……根来司
・作品にたどる作者の生の軌跡……守屋省吾
・女として/妻として/母として/歌人として……伊藤博
・近代作家の「蜻蛉日記」観……宮崎荘平
・蜻蛉日記・主要研究文献案内……石原昭平
★『國文學 解釈と鑑賞 宮廷・三才女―人と作品―』 (至文堂 S42・3)
・三才女とその時代……岡一男
・家庭と少女時代……上村悦子
・宮仕之先……山中裕
・恋愛と結婚……安川定男
・三才女の晩年……大橋清秀
・三才女の性格……岸上慎二
・同性観と異性観……青木生子
・家の意識……木村正中
・宮仕え観……鈴木一雄
・資質と文学形態……益田勝実
・文体……清水好子
・自然描写……今井卓爾
・愛と死の描写……高橋和夫
・仏教……松本寧至
・和歌……藤岡忠美
・漢学……丸山キヨ子
・音楽……中村義雄
・三才女”人と作品”解題……神作光一・桑原博史・佐藤りつ
・三才女略年譜……神作光一編
★『國文學 解釈と鑑賞 源氏物語作中人物論集大成』 (至文堂 S38・8)
・源氏物語の構造とその人間像……阿部秋生
・源氏物語の執筆順序と巻々に登場する人間像について……武田宗俊
・源氏物語作中人物論集成……鈴木一雄
葵の上 明石の君 明石の入道 朝顔斎院 浮舟 宇治の八宮 空蝉 宇治の大君
近江の君 朧月夜 女一宮 女三宮 薫 柏木 桐壺院 源典侍 末摘花
朱雀院 玉鬘 頭中将 匂宮 花散里 光源氏 兵部卿宮 藤壺中宮 紫上
夕顔 夕霧 横川僧都 六条御息所
★『國文學 解釈と鑑賞 源氏物語の謎』 (至文堂 S36・10)
・謎の文学′ケ氏物語(座談会)……円地文子・田辺貞之助・鈴木一雄・吉田精一
・はたして紫式部ひとりの創作か……石川徹
・源氏物語執筆の動機……今井源衛
・作者の教養をめぐって……阿部秋生
・源氏物語のテーマ……岡一男
・桐壺巻ははたしてはじめに書かれたか……三谷栄一
・「紫上系諸巻」と「玉鬘系諸巻」の問題……武田宗俊
・匂宮・紅梅・竹河の三帖をめぐって……石田穣二
・「雲隠巻」の存否……高橋和夫
・「宇治十帖」をめぐる諸問題……森岡常夫
・源氏物語の文書の美……玉上琢弥
・源氏物語の文章の謎……西尾光雄
・物語論……秋山虔
・歌論……峯村文人
・教育論・女性論……松村博司
・絵画論……秋山光和
・光源氏……臼田甚五郎
★『國文學 解釈と鑑賞 古典文学と近代の作家』 (至文堂 H4・5)
・古典文学に魅せられた近代の作家……久保田淳
・坪内逍遙……菊池明
・山田美妙……山田有策
・小山内薫……菅井幸雄
・幸田露伴と江戸文学……伊狩章
・岡本綺堂……杉本優
・松井松葉(松翁)……三瓶達司
・永井荷風……網野義絋
・芥川龍之介……佐藤嗣男
・谷崎潤一郎と古典……石割透
・佐藤春夫……鳥居邦朗
・室生犀星……志村有弘
・吉井勇……阿部正路
・舟橋聖一と『源氏物語』……藤井淑禎
・尾崎紅葉『二人比丘尼色懺悔』……尾形国治
・三遊亭圓朝『怪談牡丹燈籠』……永井啓夫
・泉鏡花『照葉狂言』……藤澤秀幸
・倉田百三『俊寛』……浅井清
・菊池寛『新今昔物語』……前田雅之
・堀辰雄『かげろふの日記』……小嶋菜温子
・古典に取材した近代文学目録……志村有弘編
・古典に依拠した近代文学研究文献目録抄……坂敏弘・山下哲郎
★『國文學 解釈と鑑賞 女流日記文学への誘い』 (至文堂 H9・5)
・日記と日記文学……秋山虔
・女流日記文学の完成……中野幸一
・『土佐日記』―亡き子を偲ぶ歌……鈴木日出男
・『蜻蛉日記』―その発想と特質……石原昭平
・『枕草子』―幻想の女房日記として……深沢徹
・『和泉式部日記』―繊細な心の移ろい……中嶋尚
・『紫式部日記』―記録性の変革……池田尚隆
・『更級日記』―ロマンチックな視線……津本信博
・『成尋阿闍梨母集』―日記文学として読むとすれば……守屋省吾
・『讃岐典侍日記』―堀河院の看護と追慕……宮崎荘平
・『建礼門院右京大夫集』―「家の集」と回想の歌日記……犬井善壽
・『たまきはる』―客観性に勝れた日記……三角洋一
・『うたたね』―感動的な少女の日記……島内景二
・『十六夜日記』―「固有名詞」のこと……長崎健
・『弁典侍日記』―「をかし」の日記……阿部真弓
・『中務典侍日記』―「あはれ」の日記……寺島恒世
・『とはずがたり」―衝撃の宮廷生活……今関敏子
・『竹むきが記』―女流日記の棹尾……岩佐美代子
・江戸の女流日記……内田保廣
・外国人の眼に映じた女流日記文学……カレン・ブラゼル他
・女流日記文学研究の軌跡と展望……久保朝孝
・王朝女流日記文学研究文献目録抄―昭和六十年以降……金正凡・五十嵐正貴・太田たまき
・中性女流日記文学研究文献目録抄―昭和五十五年から平成七年……林雅彦・藤巻和宏・金芝英
★『國文學 解釈と鑑賞 勅撰集をどう見るか』 (至文堂 S43・3)
・文学史上に於ける勅撰集の意義……久松潜一
・三代集期……岸上慎二
・院政期……谷山茂
・二条家三代集と新古今……藤平春男
・鎌倉期……樋口芳麻呂
・京極派の撰集……次田香澄
・室町期……井上宗雄
・私家集……後藤重郎
・私撰集……島津忠夫
・歌合・歌会……久保田淳
・勅撰集と百首和歌
・中古……犬養廉
・中世……福田秀一
・勅撰集の作者表記……井上宗雄
・勅撰集の特色と評価
・古今集……奥村恒哉 ・後撰集……杉谷寿郎 ・拾遺集……平田喜信
・後拾遺集……上野理 ・金葉集……赤羽淑 ・詞花集……森本元子
・千載集……松野陽一 ・新古今集……有吉保 ・新勅撰集……細谷直樹
・続後撰集……佐藤恒雄 ・続古今集……家郷陵文 ・続拾遺集……安井久善
・新後撰集……糸賀きみ江 ・玉葉集……浜口博章 ・続千載集……国枝利久
・続後拾遺集……荒木尚 ・風雅集……岩佐美代子 ・新千載集……伊藤敬
・新拾遺集……稲田利徳 ・新後拾遺集……半田公平 ・新続古今集……伊地知鉄男
・勅撰集研究史
・近世以前……近藤潤一 ・近代・現代……小町谷照彦
★『國文學 解釈と鑑賞 平安朝文学史―平安朝文学研究史の回顧と批判』 (至文堂 S38・1)
・平安文学の成立……阿部秋生
・王朝漢文学の諸問題……大曾根章介
・古今集時代の意義……藤岡忠美
・歌物語とその時代的背景……高橋正治
・物語文学の形成と展開……稲賀敬二
・日記文学の成立とその意義……木村正中
・女流文学の精神と源流……秋山虔
・宇津保物語の位相―主としてその写実態度に―……片桐洋一
・枕草子の本質……塚原鉄雄
・『源氏物語』の到達……益田勝実
・隠逸思想とその系譜……柳井滋
・摂関時代後期の文学潮流―後冷泉文壇への照明―……犬養廉
・歴史物語―暗中模索的素描―……益田宗
・今昔物語集の成立に関する諸問題―俊頼髄脳との関連を糸口に―……今野達
・絵巻物語……中村義雄
・古代終末期の歌壇……橋本不美男
・平安朝文学の文献学的研究……鈴木一雄
・平安朝文学史への批判……高橋和夫
・平安朝文学研究の回顧と批判……野村精一
★『國文學 解釈と鑑賞 紫式部』 (至文堂 S50・4)
・源氏物語論とその時代=c…野村精一
・紫式部論のために……藤井貞和
・罪・神話・源氏物語……広川勝美
・古代的世界のなかの「源氏物語」……古橋信孝
・作品の世界と作家の暗部と……伊藤博
・文体のエロティシズム―神と人との間のエロティシズム……野島秀勝
・「もののあはれ」と主題と―作中歌を中心にして……吉岡曠
・表層と深層と……深沢三千男
・宗教・思想・主題……柳井滋
・もののけの主題をめぐって……長谷川政春
・紫上の死……安藤亨子
・仏教的視点など……鴨野文子
・日記文学の視点から……室伏信助
・御産記事にみられるもののけ……坂本和子
・本居宣長と紫式部―「源氏物語玉の小櫛」小論……野口武彦
・時枝・国語学・源氏物語……竹内美智子
・沖縄の文学に及ぼした「源氏物語」……池宮正治
・金属の手ざわり……佐佐木幸綱
・物語の中の歌の有効性……馬場あき子
・「源氏物語」の現在……鈴木日出男
・「紫式部日記」の現在……高橋亨
・「紫式部集」の現在―作品論への道……三谷邦明
★『國文學 解釈と鑑賞 物語・日記文学にみる信仰』 (至文堂 H4・12)
・アルバム=物語・日記にみる信仰の舞台……林雅彦
・王朝文芸と信仰……阿部俊子
・王朝貴族の信仰生活……吉原浩人
・王朝貴族の夢と信仰……三谷邦明
・斎宮と文芸……吉海直人
・陰陽道と文芸……山下克明
・『無名草子』にみる信仰……辛島正雄
・『竹取物語』と信仰……小林正明
・『源氏物語』……日向一雅
・『狭衣物語』に浮上する神……長谷川政春
・『浜松中納言物語』の転生……神田龍身
・『栄華物語』……池田尚隆
・『大鏡』……小峯和明
・『今鏡』にみる信仰の諸相……阿部好臣
・『増鏡』……深津睦夫
・『蜻蛉日記』……小町谷照彦
・『更級日記』……原岡文子
・『讃岐典侍日記』……前田雅之
・『とはずがたり』……和田英道
・清少納言の信仰……三田村雅子
・紫式部の信仰……細野はるみ
・建礼門院右京大夫の信仰……鈴木則朗
・阿仏尼の信仰……福田秀一
・「物語文学と信仰」参考文献目録抄 1980年以降……鈴木泰恵
・「日記文学と信仰」参考文献目録抄 1980年以降……山下哲郎
★『國文學 解釈と鑑賞別冊 日本文学新史 古代U』 鈴木一雄編 (至文堂 S60・11)
・序章 古代後期の文学世界……鈴木一雄
・第一章 漢文学の興隆……木越隆
・第二章 『古今和歌集』の出現―和歌文学の興隆……久保木哲夫
・第三章 物語文学の成立……伊井春樹・新藤協三
・第四章 日記文学の開花……伊藤博
・第五章 『枕草子』の世界……石田穣二
・第六章 源氏物語の世界……秋山虔
・第七章 物語文学の展開……石埜敬子
・第八章 歴史物語の発生……加藤静子
・第九章 『今昔物語集』の世界……稲垣泰一
・第十章 和歌文学の展開……平田喜信
・第十一章 後期漢文学の推移……木越隆
★『國文學 解釈と鑑賞別冊 平安時代の儀礼と歳事』(至文堂 H3・12)
・皇位の継承儀礼
・後宮制度
・貴族の通過儀礼
・平安時代の年中行事
★『國文學 和泉式部』 (學燈社 H2・10)
・恋のかぎり……塚本邦雄
・身と心―和泉式部私観……清水文雄
・和泉式部、虚像化の道……藤岡忠美
・女歌の流れ―和歌史における位置……久保田淳
・インタビュー 前登志夫氏に聞く 和泉式部のうた
・歌ことばのみちびくもの―又は、歌ことばをみちびくもの……野村精一
・贈答歌の表現性……神尾暢子
・日記と物語とのあわい……伊藤博
・百首歌群……藤井貞和
・観身論命歌群……三角洋一
・帥宮挽歌群……増田繁夫
・日次歌群……森田兼吉
・あくがれ出づる魂……山折哲雄
・説話・伝承と和泉式部……菊池仁
・謡曲と和泉式部……石黒吉次郎
・奈良絵本とお伽草子―和泉式部……沢井耐三
・和泉式部遺跡散策……三木紀人
・和泉式部研究の現在……平田喜信
・表覧・和泉式部集の表現技法……小町谷照彦・伊藤一男・倉田実
・和泉式部集歌ことば索引……柳町時敏
★『國文學 一条朝の文学』 (学燈社 H元・8)
・日本文学史における一条朝……秋山虔
・<インタビュー>瀬戸内寂聴尼に聞く―源氏物語、そして一条朝
・散文における自然の発見―枕草子……渡辺実
・かな散文の文体の確立―源氏物語をめぐって……野村精一
・うたによる自己表出―和泉式部と古今和歌集……藤岡忠美
・歴史の道程の追跡―栄花物語……益田勝実
・文人たちの動静……後藤昭雄
・歌壇の動向―花山院と藤原公任……伊井春樹
・女性たちのサロン―大斎院サロンを中心に……三田村雅子
・藤原道長―文学愛好者・文壇後援者として……池田尚隆
・本朝麗藻を読む……増淵勝一
・世俗諺文の投ずるもの―教養人の常識としての諺……山根対助
・和漢朗詠集を読む―「霞」と「かすみ」……柳沢良一
・大鏡を通して……河北騰
・続本朝往生伝を通して……小峯和明
・今昔物語集を通して……森正人
・無名草子を通して……三角洋一
・山城の風土……高橋文二
・平安京の都市空間……島内景二
・内裏の構造……林田孝和
・異界と生活世界……藤井貞和
・平安時代を知る事典……小町谷照彦編
★『國文學 歌から物語ヘ』 (学燈社 H4・4)
・対談 歌から物語りへ―表現として……竹西寛子・小町谷照彦
・歌の呪性 歌と物語―神と人のかけはし……古橋信孝
・共通言語としての歌―人と人とのなかだち……秋本守英
・井の誓いの歌と物語―『更級日記』の一解釈に及ぶ……多田一臣
・歌物語における歌の意味……室伏信助
・万葉集の<歌語り>……身崎寿
・伊勢物語・平中物語―すきものと和歌……神野藤昭夫
・大和物語―和歌説話のもたらしたもの……高橋正治
・枕草子―宮廷サロンと歌がたり―杉谷寿郎
・贈答歌の方法―『源氏物語』とコミュニケーション……松井健児
・独言と手習―『狭衣物語』から……石埜敬子
・物語の和歌・引歌・歌言葉……鈴木日出男
・歌語と心象風景―「朝顔」の花をめぐって……原岡文子
・庵主(増基法師集)……増淵勝一
・豊蔭……増田繁夫
・篁物語……津本信博
・多武峯少将物語……渡辺久寿
・歌がたり伝説伝承事典……藤井貞和編
★『國文學 越境する折口信夫』(学燈社 H9・1)
・折口信夫の力……吉増剛造
・「国文学の発生」に胚胎する思想……西村亨
・宗教民俗論(王権論)を中心に……宮田登
・俤びとを求めて……阿部泰郎
・「自然の神道」/「人為の国学」……中村生雄
・折口先生の講筵に接したことなど……郡司正勝
・芸能史および芸能伝承論……井口樹生
・文学史論を中心に……三田村雅子
・旅・身体・語り……長谷川政春
・シャーロック・ホームズと折口信夫……佐藤深雪
・折口信夫の物語論……小田切文洋
・柳田国男の明るさと折口信夫の暗さ……岡谷公二
・折口信夫と北野博美……保坂達雄
・まれびとの実感と歌のしらべ……岡野弘彦
・小説家ではない人間の小説……高橋宣勝
・碩学を描く……持田叙子
・折口信夫と泉鏡花……松村友視
・折口信夫研究の現在……高橋広満
・折口信夫の人物誌・書物誌……伊藤好英・阪井芳貴・高梨一美・高橋直治・津田博幸・長谷川政春・保坂達雄
★『國文學 王朝の謎』 (学燈社 S59・11)
・角田文衛氏 王朝・その歴史の謎を語る
・王朝文学はなぜ漢詩文の盛栄にはじまるのか……藤原克己
・詩人菅原道真はなぜ一方で歌人だったのか……大曽根章介
・読人知らず歌は文学史のうえでどう捉えるべきか……古橋信孝
・古今集はなぜ規範性をもちえたのか……秋山虔
・物語文学の誕生はなぜ可能であったのか……三谷邦明
・歌物語はなぜ一時期の所産でしかなかったのか……高橋亨
・女流日記文学はなぜ発生したのか……増田繁夫
・物語日記文学の形成にかかわる和歌の役割は何か……小町谷照彦
・和泉式部は同時代に歌人としてどう評価されたか……後藤祥子
・清少納言はなぜ枕草子を書かねばならなかったのか……上野理
・紫式部はなぜ源氏物語を書かねばならなかったのか……鈴木日出男
・源氏物語は何を基底としつついかに卓立したのか……藤井貞和
・平安後期物語の新しさはどこにあるか……稲賀敬二
・歴史物語はなぜ誕生したのか……加納重文
・和歌の家が出現したのはなぜか……井上宗雄
・今昔物語集は誰によってなぜ書かれたのか……森正人
・王朝文学のなかに中世はいつどのように萌芽したのか……久保田淳
★『國文學 王朝文学史』 (学燈社 S56・9)
・対談 王朝のみやび……秋山虔・目崎徳衛
・T 王朝文学の特質……今井源衛・菊田茂男・清水好子
・U 勅撰三集と入唐僧の文学……後藤昭雄
・V 仮名文学の開花……野口元大
・W 古今集とその周辺……鈴木日出男
・X 歌語りの世界……片桐洋一
・Y 王朝和歌の達成と変革……小町谷照彦
・Z 作り物語の熟成……藤井貞和
・[ 自照文芸の到達……木村正中
・\ 源氏物語の虚構世界……伊藤博
・] 後期摂関時代の歌壇……後藤祥子
・]T 後期物語の精神と支盤……稲賀敬二
・]U 本朝文粋の世界……大曽根章介
・]V 中世美の胎生……近藤潤一
・]W 基層・外辺の文学……篠原昭二
★『國文學 蜻蛉日記と更級日記』 (学燈社 S56・1)
・蜻蛉日記と更級日記……秋山虔
・女の文章・日記……渡辺実・竹西寛子
・古物語の超克―源氏物語への階梯……木村正中
・物語幻想の崩落―源氏物語との邂逅と離脱……菊田茂男
・王朝ロマネスクの追求―更級日記の周辺……鈴木一雄
・蜻蛉日記 物詣……渋谷孝
・蜻蛉日記 歌と生……小町谷照彦
・更級日記 上京の旅……工藤進思郎
・更級日記 夢と信仰……松本寧至
・作品の構造……増田繁夫・古賀典子・野村精一・犬養廉
・蜻蛉日記 こころのことば……山口仲美
・蜻蛉日記 自然とのであい……伊藤博
・更級日記 悔恨と述懐……堀内秀晃
・更級日記 歌ことば……三角洋一
・藤原道綱母―日記の人生と実人生……石原昭平
・菅原標孝女―日記の人生と実人生……池田利夫
・蜻蛉日記本文批判の現在……伊牟田経久
・蜻蛉日記研究の動向と課題……守屋省吾
・更級日記研究の動向と課題……宮崎荘平
★『國文學 源氏物語と以前以後』(学燈社 H5・10)
・共同協議 物語文学の人間造型……秋山虔・三角洋一・河添房江・松井健児
・源氏物語以前から
かぐや姫―付、末摘花の姫君の場合(竹取物語)……関根賢司
業平―みやびとなさけ(伊勢物語)……小町谷照彦
平中―『伊勢物語』との位相(平中物語)……阿部好臣
『うつほ物語』におけるあて宮(うつほ物語)……室城秀之
・源氏物語から
光源氏 古代的世界に生きる光源氏……増田繁夫
藤壺 天上の女藤壺……鈴木日出男
紫上 紫上の回想―「よるかた」なき生涯……伊井春樹
夕顔 夕顔の魅力……坂本共展
六条御息所 憑く女§Z条御息所の創造……藤本勝義
明石の君 明石の君の深層―想像力と夢……池田和臣
柏木 柏木と女二宮・女三宮姉妹……藤河家利昭
源典侍 源典侍物語の<喩>……東原伸明
末摘花 嫉妬する末摘花……島内景二
朧月夜 朧月夜物語の話型と方法……日向一雅
玉鬘 玉鬘求婚譚の造型……林田孝和
薫 薫像の内と外……森一郎
大君 大君―李夫人とかぐや姫の面影……藤原克己
浮舟 浮舟物語と「人笑へ」……原岡文子
・源氏物語以後から
狭衣大将、栄耀と厭う潜在王権者の一人子(狭衣物語)……後藤祥子
中の君、非現実と現実とのあいだ(夜の寝覚)……永井和子
虫めづる姫君、奇形趣味と博物学(堤中納言物語)……神田龍身
★『國文學 源氏物語探求の新段階』(学燈社 S36・5)
・源氏物語の方法……岡一男
・源氏物語はどんな着想で書かれたのか
桐壺〜藤裏葉……森岡常夫 若菜上〜雲隠……臼田甚五郎 宇治十帖の時代設定……今井卓爾
・源氏物語を生んだ生活環境……阿部秋生
・源氏物語における場面設定……玉上琢彌
・源氏物語の登場人物の性格……秋山虔
・源氏物語における美の諸相……石田穣二
・紫式部日記の作者と源氏物語の作者……西下經一
・紫式部の人間と教養……石川徹
・源氏物語はどのように読まれてきたのか……重松信弘
・源氏物語と蜻蛉日記……木村正中
・源氏物語の語法(その四)……保坂弘司
・源氏物語研究の現段階……高橋和夫
・源氏物語教材の扱い方をめぐって……鵜城紀元
・源氏物語擬作の巻々……中野幸一
・雲隠巻は初めからなかった……大森史子
・源氏物語研究文献総覧・追補……上坂信男
★『國文學 源氏物語−表現の論理』(学燈社 S52・1)
・源氏物語、その表現の論理について……秋山虔
・源氏物語の表現史的位相……木村正中
・源氏物語の表現と語る文……根来司
・源氏物語の表現と和歌の発想……小町谷照彦
・ことばの世界としての源氏物語……石田穣二
・「草子地」論の諸問題―物語世界の語り手……藤井貞和
・状況と会話・内話……秋山虔
・自然と人間……藤村潔
・作中人物の眼と心と行動と―女房像の意義……篠原昭二
・挿入句―文章の重層……塚原鉄雄
・待遇表現……森野宗明
・造語法の問題……竹内美智子
・「なりけり」語法の表現価値―「桐壺」「若菜下」を中心に……糸井通浩
・物語空間と伝承……林田孝和
・物語世界と超現実―薫の体香のことなど……柳井滋
・物語世界と史実と―準拠について……金田元彦
・否定表現と時間的遡行……甲斐睦朗
・源氏物語の時間表現……神野藤昭夫
・源氏物語の仮名散文……鈴木日出男
・表現機構論への試み……関根賢司
・歌ことばと物語的想像力……高橋亨
・常套的表現のリアリティ……長谷川政春
・表現・意味・解釈……三谷邦明
・源氏物語研究文献目録……保坂弘司
★『國文學 源氏物語を読むための研究辞典』(学燈社 H7・2)
・<座談会>「光源氏」とは何か……秋山虔・小町谷照彦・永井和子・三田村雅子
・源氏物語の文学史的定位……増田繁夫
・源氏物語の本文……室伏信助
・源氏物語の古注釈……渋谷栄一
・源氏物語の注釈・校注……池田和臣
・源氏物語の成立……鈴木日出男
・源氏物語の構想……森一郎
・源氏物語の構造……神野藤昭夫
・源氏物語の主題……原岡文子
・源氏物語の源泉……田中隆昭
・源氏物語の話型……林田孝和
・源氏物語の準拠……仁平道明
・源氏物語の受容・影響……島内景二
・源氏物語の人物造型……武原弘
・源氏物語の文体……吉井美弥子
・源氏物語、テクスト論の立場……三田村雅子
・源氏物語の語り……藤井貞和
・源氏物語の和歌……藤原克己
・源氏物語の引用……神田龍身
・源氏物語の喩……小嶋菜温子
・源氏物語の視点……阿部好臣
・源氏物語の語彙……秋本守英
・源氏物語の語法……甲斐睦朗
・源氏物語の美意識……神尾暢子
・源氏物語と色彩……沢田正子
・源氏物語と聴覚……河添房江
・源氏物語の時間……松井健児
・源氏物語と風土……高田祐彦
・源氏物語の自然……清水婦久子
・源氏物語と住居……倉田実
・源氏物語の婚姻……工藤重矩
・源氏物語の音楽……中川正美
・源氏物語と絵画……高橋亨
・源氏物語と仏教……中哲裕
・源氏物語と神……小山利彦
・源氏物語ともののけ……藤本勝義
・源氏物語と異界……関根賢司
・源氏物語の研究案内……伊藤一男
・紫式部日記……石原昭平
・紫式部集……後藤祥子
・紫式部の伝記……久保朝孝
★『國文學 源氏物語の脱領域』 (学燈社 H11・4)
・源氏物語の現在……秋山虔
・中世の源氏物語注釈―『源氏釈』『奥入』から『河海抄』まで……田中隆昭
・<もののあはれ>とエロティシズム―宣長の源氏物語論をめぐって……百川敬仁
・昭和十三年の『源氏物語』……小林正明
・青表紙本源氏物語の目移り……加藤洋介
・書記言語の成立―「けり」文体におよぶ……藤井貞和
・白氏諷喩詩の引用をめぐって……藤原克己
・出会いの演出―朧月夜と夏の海辺……天野紀代子
・唐物と文化的ジェンダー―和と漢のはざまで……河添房江
・六条御息所の時間―代替り・準拠・年立……高田祐彦
・『源氏物語』の童たち……服部早苗
・物語の語り手と性―浮舟の物語から……兵藤裕己
・歴史への参入―明石一族の『源氏物語』……松井健児
・光源氏と明石姫君―産養をめぐる史劇……小嶋菜温子
・描かれた女房―『源氏物語絵巻』の方法……石井正己
・<薫>の分裂を現前させる多層な言葉……神田龍身
・浮世絵における源氏絵成立の構造……田辺昌子
・翻訳の問題……井上英明
・源氏物語研究の新しいテーマ集50……東原伸明
★『國文學 後宮のすべて』(学燈社 S55・10)
・日本文化と後宮……角田文衛
・後宮・その内面……山中裕
・文学のなかの後宮―『源氏物語』の世界から……秋山虔
・後宮の歴史……角田文衛
後宮の誕生 (1)大和時代 (2)奈良時代
後宮の栄華 (1)平安時代前期 (2)平安時代中期 (3)平安時代後期
後宮の残照 (1)鎌倉時代 (2)室町時代
後宮の衰退 (1)桃山時代、江戸時代前期 (2)江戸時代後期
後宮の変貌 明治大正時代
・後宮の生活
制度……山中裕 殿舎……村井康彦 日常……山中裕 行事……山中裕
女房……加納重文 性……加納重文 言葉……森野宋明 宗教……大隅和雄
文芸……村井康彦 医学……槇佐知子
・後宮と彩る女たち
県犬養宿禰三千代……林陸朗 藤原袁比良……角田文衛 百済王明信……藤本孝一
藤原登子……芝野真理子 藤原繁子……五島邦治 赤染衛門……斉藤熙子
藤原賢子……稲賀敬二 一宮紀伊……植村真知子 藤原長子……植村真知子
高松院……西井芳子 藤原兼子……西井芳子 永福門院……岩佐美代子
藤原名子……祐野隆三 権典侍源仲子典……角田文衛 豊原院……角田文衛
高倉寿子……角田文衛
・後宮女性のの美容……槇佐知子
・室町殿の大奥/江戸城の大奥……進士慶幹
・中国の後宮……築山治三郎
・トルコの後宮……護雅夫
・平安京散歩案内……朧谷寿
・後宮参考文献解題……中野幸一
★『國文學 古典の敬語を考える』(学燈社 H6・9)
・古典の敬語を考える……北原保雄
・待遇表現と敬語……森野宗明
・古典の敬語の種類と働き……杉崎一雄
・社会言語学的アプローチ……真田信治
・敬語の歴史のダイナミズム……穐田定樹
・万葉集―自敬表現・敬語の自在……内田賢徳
・敬語から読む枕草子―「啓しまどふ」に見られる中宮への畏敬と親愛……甲斐睦朗
・源氏物語―宣長の敬語理解を手がかりに……渡辺英二
・大鏡の解釈と敬語……金仁珠
・今昔物語集―美女の敬語……山口仲美
・平家物語―覚一本を例として……西田直敏
・記録資料(平安・鎌倉)―「る・らる」を例に……辛島美絵
・徒然草は誰のために書かれたか……桑原博史
・狂言―特に名乗りの場合……大倉浩
・近松と西鶴―『好色五人女』と『大経師昔暦』……坂梨隆三
・三馬と一九―江戸語の敬語のむずかしさ……土屋信一
・古典敬語辞典……川岸敬子・森野崇
・古典の敬語をどう教えるか……土屋博映
・古典敬語主要参考文献紹介……鈴木仁也
・<コラム>敬語のプロムナード……森野宗明・森野崇
★『國文學 特集・近代文学に投影した古典』 (学燈社 S36・3)
・古典と近代作家……成瀬正勝
・平安文学と谷崎潤一郎……福田清人
・堀辰雄と古典―『かげろふの日記』を中心に―……谷田昌平
・新古今集と近代短歌……木俣修
・能狂言と民話劇―「夕鶴」を中心として―……郡司正勝
・宮沢賢治と法華経―第四次元と久遠実成―……恩田逸男
・今昔物語と芥川龍之介……紅野俊郎
・西鶴と花袋……廣末保
・芭蕉と藤村……越智治雄
・蕪村と近代俳句―子規を中心として―……伊澤元美
・太宰治と古典……三枝康高
・永井荷風と江戸文学……奥津要
・小林秀雄と古典……佐古純一郎
・室生犀星と古典……久保忠夫
・狭衣物語巻一の「音羽の山には」についての再吟味……土岐武治
・藤原定家と月の異名……曽田文雄
・花袋作「土手の家」をめぐって……小林一郎
・茂吉短歌の成立過程……江原文鳥
・芥川「じゅりあの・吉助」の素材と鑑賞……廣瀬朝光
・摂津芥川考……長谷章久
★『國文學 特集・源氏物語五十四帖を探る』 (学燈社 S41・6)
・源氏物語ブーム(巻頭言)……塩田良平
・源氏物語構想論の展開……岡一男
・源氏物語の構想第T部(桐壺〜藤裏葉)……秋山虔
・源氏物語の構想第U部(若菜〜雲隠)……今井源衛
・源氏物語の構想第V部(匂宮〜夢浮橋)……玉上琢弥
・源氏物語巻別の研究
・源氏物語年立……上坂信男編
・源氏物語の恋愛描写とプロットとの関係……石川徹
・源氏物語の仏教思想とプロットとの関係……小野村洋子
・源氏物語の民間信仰とプロットとの関係……三谷栄一
・源氏物語における前代物語とプロットとの関係……村井順
・源氏物語における前代詩歌とプロットとの関係……丸山キヨ子
・源氏物語の一つの特殊語法……保坂弘司
・源氏物語研究文献総覧……保坂弘司編
★『國文學 特集・源氏物語における人間世界』 (学燈社 S46・6)
・源氏物語の人間造型……秋山虔
・人間像の創出T
風土と人間……高木市之助 政治と人間……今井源衛 愛と死における人間……菊田茂男
仏教と人間……村井康彦
・人間像の創出U
帝王……玉上琢弥 后妃……野口元大 貴紳……伊藤博 女房……稲賀敬二
僧侶……岩瀬法雲 受領……野村精一
・光源氏人間像と世界
原型からの離脱……秋山虔 運命と行為……篠原昭二 すきの行為 すきの言葉……小町谷照彦
愛執の構図……後藤祥子
・源氏物語人物総覧……上坂信男
・源氏物語研究文献目録……保坂弘司
★『國文學 特集・源氏物語の世界』(学燈社 S39・5)
・源氏物語の様式……岡崎義恵
・源氏物語の普遍性と永遠性について……岡一男
・物語文学の系譜と源氏物語の位置……玉上琢弥
・紫上の変貌……秋山虔
・柏木について……野村精一
・浮舟の造型と位相……佐山済
・源氏物語における経済生活……奥野中彦
・源氏物語の世界と外国文学……川口久雄
・源氏物語の運命観……高橋和夫
・源氏物語後宮世界の復原……角田文衛
・源氏物語に現われた後宮生活とその実感……長谷章久
・『源氏物語』の基礎的研究の現段階……鈴木一雄
・文体から見た源氏物語の構成……西尾光雄
・源氏物語の読解の志向点……保坂弘司
・源氏の須磨流謫の真因≪遺稿≫……中村良作
・「源氏物語」と私……高木市之助・北山谿太・関みさを
・源氏物語研究参考文献百選……早稲田大学文学部岡研究室編
★『國文學 特集・源氏物語の世界形成』 (学燈社 S47・12)
・源氏物語の世界形成……秋山虔
・作り物語から源氏物語へ……清水好子
・歌物語から源氏物語へ……渡辺実
・日記文学から源氏物語へ……木村正中
・源氏物語の用語……竹内美智子
・源氏物語の文章……山口明穂
・源氏物語の敬語……森野宗明
・源氏物語の草子地……根来司
・源氏物語の引歌……鈴木日出男
・源氏物語の和歌……野村精一
・源氏物語における構想の展開……森一郎
・源氏物語における構想の継ぎ目……伊藤博
・源氏物語における異種の構想の共存……藤村潔
・運命を開く論理……篠原昭二
・歌―独詠と贈答……小町谷照彦
・「語らひ」の功用性……後藤祥子
・好色人と生活者……秋山虔
・「おほけなし」から「けしからず」へ……今西祐一郎
・付 源氏物語歌語辞典……上坂信男
・付 源氏物語研究文献目録……保坂弘司編
★『國文學 特集・源氏物語の第一総合探求』 (学燈社 S32・5)
・源氏物語の背景としての生活……池田亀鑑
・源氏物語を構成する時代思想……斉藤清衛
・源氏物語の成立について……岡一男
・源氏物語の構想について……玉上琢弥
・源氏物語の自然描写……関みさを
・源氏物語の人物描写……窪田空穂
・源氏物語の語法……保坂弘司
・源氏物語の後代文学への影響
・源氏物語の「もののあはれ」の探求……久松潜一
・源氏物語を研究する人のために……山岸徳平
・源氏物語教授上の問題点……石田穣二
★『國文學 特集・源氏物語の第二総合探求』(学燈社 S32・5)
・源氏物語の背景としての宮廷生活……西下経一
・源氏物語の地理的環境……玉上琢弥
・源氏物語の人物探求
光源氏……窪田空穂 空蝉……早坂禮吾 夕顔……関みさを 葵の上……実方清
藤壺の宮……山岸徳平 紫の上……関根慶子 末摘花……松田武夫
明石の上……阿部秋生 玉かつら……玉井幸助 夕霧……岡一男
女三宮……松尾聡 薫と匂宮……福田清人 浮舟……秋山虔
・源氏物語に現われた年中行事……西岡虎之助
・源氏物語の語法(其の二)……保坂弘司
・源氏物語研究の現段階……石田穣二
・源氏物語教授上の問題点……櫻井祐三
・源氏物語研究文献総覧……上坂信男編
★『國文学 特集・源氏物語の第三総合探求』(学燈社 S3・5)
・源氏物語の美の探求……岡崎義恵
・源氏物語の理念の探求……窪田空穂
・源氏物語の愛の探求……青木生子
・源氏物語の諸本の研究……山岸徳平
・源氏物語評論の歴史と現段階……久松潜一
・源氏物語の文献学的研究の現段階……稲賀敬二
・宇治十帖の成立過程について……岡一男
・源氏物語における倫理観……高崎正秀
・源氏物語における宗教観……多屋頼俊
・源氏物語における芸道観……秋山虔
・源氏物語の和歌……松田武夫
・源氏物語における先行文学の影響……今井源衛
・源氏物語の敬語……江湖山恒明
・源氏物語の語法(其の三)……保坂弘司
・源氏物語と紫式部の執筆生活……関みさを
・源氏物語成立についての一考察……中村良作
・手習の巻ところどころ―『源氏物語』語義語法の研究……北山谿太
・源氏物語語彙と解釈―その現状と今後の動向―……小山敦子
・『桐壺』における助動詞る・らるについて……佐久嘉繁
・源氏物語に表われた罪の意識……山田清市
・源氏物語研究文献総覧……上坂信男編
★『國文學 特集・源氏物語の第四総合探求』(学燈社 S34・9)
・源氏物語の再評価……高木市之助
・源氏物語の場面性……岡一男
・源氏物語のモデル―源氏須磨西下モデル論―……玉上琢弥
・源氏物語と後宮生活……阿部秋生
・源氏物語における愛の構図……保坂弘司
・紫式部の対読者意識……今井卓爾
・源氏と藤壺……佐山済
・源氏と頭中将……早坂禮吾
・源氏と夕顔……青木生子
・源氏と紫の上と明石の上……石田穣二
・源氏と朧月夜尚侍……関みさを
・柏木と女三宮……今井源衛
・夕霧と柏木と玉鬘……臼田甚五郎
・薫と匂宮と浮舟……長谷川和子
・源氏物語における修辞……西尾光雄
・源氏物語研究の現段階……稲賀敬二
・欧米における源氏物語研究……丸尾壽郎
・源氏物語の敬語異考……中村良作
・夕顔の巻のところどころ……北山谿太
・源氏物語研究文献総覧・補遺……上坂信男編
★『國文學 特集・源氏物語の美学』(学燈杜 S43・5)
・源氏物語の美……岡一男
・源氏物語の求道心……岡崎義恵
・源氏物語の愛と死……益田勝美
・源氏物語の人間と自然……清水好子
・源氏物語の政治と経済……玉上琢弥
・源氏物語の固有信仰……臼田甚五郎
・源氏物語の和歌……鈴木一雄
・源氏物語のことばと文体……石田穣二
・源氏物語の零表現……保坂弘司
・源氏物語の美、その源泉……石川徹
・源氏物語の美、その享受・影響……稲賀敬二
・源氏物語について……竹西寛子
・源氏物語と絵巻……長谷章久
・海外における源氏物語……武田勝彦
・源氏物語の人間像……秋山虔編
光源氏 朱雀院 藤壺 葵上 頭中将 空蝉 夕顔 紫上 末摘花
六条御息所 朧月夜 花散里 明石君 玉鬘 夕霧 女三宮 柏木 薫
大君 匂宮 浮舟
★『國文學 特集・古今集から新古今集へ』 (学燈社 S39・7)
・古今集から新古今集へ……松田武夫
・古今集・新古今集成立の背景……齋藤清衛
・古今集・新古今集の構成……久曽神昇
・古今集・新古今集の表現形態……小澤正夫
・古今集・新古今集の自然観……谷山茂
・古今集・新古今集と万葉集……柴生田稔
・古今集〜新古今集 歌題・歌材の流れ……有吉保
・歌合せと古今集・新古今集……岩津資雄
・古今集・新古今集と漢文学……太田青丘
・古今集・新古今集の女流歌人……阿部俊子
・平安歌壇における歌林苑の位相……村瀬敏夫
・古今集・新古今集と近代短歌……藤川忠治
・私の好きな古今・新古今の歌……松村英一・四賀光子・木俣修・窪田章一郎
★『國文學 特集・作品論源氏物語五十四帖』(学燈社 S49・9)
・対談 源氏物語の魅惑……秋山虔・円地文子
・作品論……森一郎他
・高校源氏物語教科書の分析……堀内武雄
・源氏物語研究文献目録……保坂弘司編
★『國文學 文学の始源あるいは発生』 (学燈社 S64・1)
・鼎談 文学の始源……川田順造・高橋睦郎・古橋信孝
・神のコトバ、呪術のコトバ……土橋寛
・呪いの言葉……小松和彦
・神楽のことば……岩田勝
・カムイ・ユーカラのことば……藤村久和
・奄美のユダのことば……山下欣一
・オモロのことば……島村幸一
・懸け合いの様式……森朝男
・対の表出と自然……増田茂恭
・<こころ>の発生……野田浩子
・<うたい手>の発生……呉哲男
・和歌と生活―枕詞・序詞の源郷、<生産叙事>歌謡からの視点……近藤信義
・神謡と語り―語りの発生をめぐって……三浦祐之
・叙事の様式……多田一臣
・叙事の時間……高橋亨
・<語り手>の発生……野村純一
・文字と伝承……兵藤裕己
・柳田国男―始源としてのカタリ 発生としてのハナシ……天艸一典
・折口信夫―国学としての発生論……奈良橋善司
・西郷信綱―発生論の言説空間……村井紀
・吉本隆明―文学発生論のアポリカ……岡部隆志
・文学発生論の現在―<共同性>概念の検証として……齋藤英喜
★『國文學 平家物語−語りのテキスト』(学燈社 H7・5)
・平家物語、語り本に見る原態のおもかげ……梶原正昭
・琵琶法師の平家物語……山下宏明
・座談会 平家物語の今日から明日へ……松尾葦江・志立正知・千明守・櫻井陽子
・平家物語における語りと読み……村上学
・軍語りの世界―「記」に対する「話」として……佐倉由泰
・いくさ語りと記録……佐伯真一
・語り本の類型表現―合戦叙述をめぐって……小林美和
・語り本と能楽の詞章……表きよし
・屋代本の位相……兵藤裕己
・覚一本成立の背景……早川厚一
・八坂系テキストの展開……今井正之助
・流布本の詞章の形成……信太周
・近世における平曲伝承とそのテキスト……鈴木孝庸
・平家物語・語り本のテキスト一覧……刑部久
・平家物語合戦用語・表現辞典……梶原正昭
・平家物語主要研究文献紹介……大津雄一
・平家物語入門……刑部久
★『國文學 紫式部―源氏物語への回路』 (学燈社 S57・10)
・源氏物語作者の表現意識……秋山虔・渡辺実
・小右記寛仁三年正月五日の記事をめぐって……今井源衛
・愛と結婚……藤岡忠美
・宮仕えと交友……杉谷寿郎
・求道と救済……増田繁夫
・堤中納言兼輔の風流……伊藤博
・文人藤原為時……大曽根章介
・歌よみの家―歌人為頼……犬飼廉
・源氏物語作者紫式部論はいかに可能か……金田元彦・菊田茂男・高橋和夫・高橋亨・藤井貞和・室伏信助
・「語り手」創造―源氏物語、方法としての語り……野口武彦
・紫式部諸説一覧……島田良二
・紫式部集全歌評釈……木村正中・鈴木日出男・後藤祥子・小町谷照彦・秋山虔
★『國文學 紫式部と和泉式部』(学燈社)
・紫式部と和泉式部……阿部秋生
・平安和歌史と紫式部・和泉式部……犬養廉
・女流日記の系譜と紫式部・和泉式部……清水好子
・平安文章史と紫式部・和泉式部……渡辺実
・女流文学と漢文学との交渉……木村正中
・対談 書く女とうたう女―女流作家の自己表出……目崎徳衛・竹西寛子
・紫式部と「うし」……中野幸一
・和泉市記と「はかなし」……清水文雄
・「身」と「心」との相克……野村精一
・「をりをり」の思い……久保田淳
・紫式部、時間意識……藤井貞和
・紫式部、自己省察の文体……高橋亨
・和泉式部、作家の視座……平田喜信
・和泉式部、比喩と象徴……鈴木日出男
・鑑賞 紫式部の歌、和泉式部の歌……秋山虔
・紫式部日記錯簡・零本説の再検討……稲賀敬二
・紫式部伝の細部(付・略年譜)……伊藤博
・和泉式部日記作者論の可能性……宮崎荘平
・和泉式部伝の虚実(付・略年譜)……藤岡忠美
・紫式部研究の現況と今後の課題……石原昭平
・和泉式部研究の現況と今後の課題……伊藤博
・和泉式部歌語辞典……小町谷照彦
★『國文學 物語−物語論の新しい<課題>集』(学燈社 H2・1)
・新春特別対談 物語へ―源氏物語との往還……秋山虔・大庭みな子
・「ヨム」ことと「カタル」こと……川田順造
・伝承と言葉―六条わたりの怨霊……広川勝美
・琉球文学と物語文学……関根賢司
・外史としての物語―『東日流外三郡誌』をめぐって……兵藤裕己
・都市物語論のゆくたて……深沢徹
・物語空間論―風の圏域……三田村雅子
・律令と物語文学―源氏物語へ……小嶋菜温子
・男と女の夢の通い路……塩田公子
・神は語るか―中世における託宣と夢告……山本ひろ子
・源氏物語の仏教……三角洋一
・源氏物語の話型学……島内景二
・リクールのメタファー物語論―源氏物語論にむけて……河添房江
・ヘイドン・ホワイトの歴史物語論……富山太佳夫
・シュタンツェルの「物語り状況」……阿部好臣
・フィールド、シラネらの物語文学研究……高橋亨
・物語文学の方法……小林正明
・物語文学の発生論……神野藤昭夫
・様式・交通・共同体……三浦佑之
・語と文脈……鈴木日出男
・物語会議―語りと物語事典……石井正己・小峯和明・高木史人・高橋亨・藤井貞和
★『國文學 物語の謎』(学燈社 H9・2)
・神話・伝説・昔話と物語はどう違うか……関根賢司
・物語文学はなぜ平安朝に開花したのか……増田繁夫
・説話と物語文学はどう違うのか……小峯和明
・王朝物語はなぜ歌を内在しているのか……後藤祥子
・「物語」と「小説」は同じか……三谷邦明
・かな文字の発達と物語史はどう関わるか……伊井春樹
・物語の創作の場と享受の場はどう変化したか……神野藤昭夫
・物語文学はなぜ恋愛をテーマとし続けたのか……室伏信助
・『源氏物語』はなぜ歴史物語を生んだか……福長進
・中世王権と源氏物語の接点は何か……兵藤裕己
・後期物語は『源氏物語』の亜流か……稲賀敬二
・引用論は物語の本質とどう関わっているのか……宗雪修三
・ナラトロジーは物語学としてどう展開しうるのか……土方洋一
・フェミニズム批評から物語の何が見えてくるのか……飯田祐子
・身体論は物語論をどのように変革しうるのか……吉井美弥子
・絵の分析は物語の分析とどう関わっているのか……佐野みどり
・大きな物語VS小さな物語……池田香代子
・物語研究の課題 Q&A27……高橋亨編
★『國文學 物語をどう論じるか』(学燈社 H3・9)
・<共同討議> 物語論の方法……藤井貞和・三谷邦明・室伏信助
・<源泉> 素材と話型……雨海博洋
・<人物造型> 色好みの成立……鈴木日出男
・<話型> 継子譚の構造……高橋亨
・<文学空間> 祝祭性と日常性……室城秀之
・<主題> 王権と家の意識……日向一雅
・<源泉> 準拠とモデル……後藤祥子
・<方法> 語りとテクスト……三田村雅子
・<和歌> うたと歌ことば……小町谷照彦
・<表現> 喩と心象風景……阿部好臣
・<文学空間> 異郷と転生……島内景二
・<引用> 引歌と物語取り……久下裕利
・<心内語> 心情表現の深化……永井和子
・<方法> 短編的手法……稲賀敬二
・<性> 倒錯の世界……大槻修
・<受容> 王朝物語の行方……三角洋一
★『國文學臨時増刊号 テクストツアー 源氏物語ファイル』 (学燈社 H12・7)
・限りあらん道にもおくれ先立たじ、と−反逆する愛のゆくえ(桐壺)……植田恭代
・さびしくあばれたらん葎の門に、思ひのほかに−昔物語を追体験する(帚木)……石井正己
・つらつきいとらうたげにて、眉のわたりうちけぶり−源氏の出家を妨げた北山の少女(若紫)……北川真理
・行幸のことを興ありと思ほして−古楽復元による聖代の具現化(末摘花)……浅尾広良
・少しものの心知るは涙落としけり−逆光のの中の光る源氏(紅葉賀)……関根賢司
・すこしゆるへ給へや。大将に聞こゆべき事あり−葵上が話す生霊の言葉(葵)……藤本勝義
・白虹日を貫けり。太子おぢたり−漢籍引用による物語の重層化(賢木)……佐藤信一
・見給へ知らぬ下人の上をも−顕在化した「語り手」の言葉(須磨)……鷲山茂雄
・ほのかなるけはひ、伊勢の御息所に−物語社会を紡ぐ人間関係(明石)……安藤徹
・心のうちに飽かず思ふことも人にまさりける身−高貴さという主題(薄雲)……土方洋一
・かげ見ぬ三の瀬にやまどはむ−三瀬川の俗信と「朝顔」巻末の余韻(朝顔)……塚原明弘
・あいなく御顔も引き入れ給へど−幼な恋の輝きと強度(少女)……河添房江
・なほ持てこや。所にしたがひてこそ−実践としてのメディア(夕顔)……橋本ゆかり
・八月にぞ、六条院造りはてて−六条院というテクスト(少女)……伊藤一男
・やどきりと思ひいでずは−巻名の想像力(宿木)……葛綿正一
・ただいとまことのこととこそ思ふ給へられけれ−偽りがマコトとなる瞬間ー蛍巻物語論の力学(蛍)……三田村雅子
・舌の本性にこそははべらめ−笑いの地平(常夏)……久富木原玲
・心浅き人のためにぞ、寺の験もあらはれける−玉鬘の結婚を伝える語り(真木柱)……松井健児
・あだなる男、色好み、二心ある人−光源氏の言語行為と沈黙する紫の上……立石和宏
・まことに身を離れてとまりぬる心ちす−言葉と幻想……松岡智之
・さして重き罪には当たるべきならねど−女三宮の片成り・柏木の罪意識・光源氏の睨み……久保田孝夫
・さかさまに行かぬ年月よ−「老い」のテクスト現象学……大胡太郎
・源氏の御末々に、ひが事どものまじりて聞こゆるは−時間から時間へ、周辺時間を支える言語態(竹河)……秋貞淑
・扇ならで、これしても月は招きつべかりけり−異空間の女たちとの出会いと音楽(橋姫)……神野藤昭夫
・御髪のこぼれかかりたる掻きやりつつ見たまへば−男と女のはざまには・大君と薫の恋物語……今井久代
・心にもあらず独りごち給ふを−発言する独り言……倉田実
・橘の小鳥のさきにちぎる心は−過去を照らし未来を誘(いざな)う「橘」の表象……井上真弓
・尼衣かはれる身にや−手習歌・浮舟の意識とその深層……東原伸明
・愛執の罪−誰の救済か……鈴木日出男
・特別企画 源氏物語 巻々の内容そして作歌……藤井貞和
★『國文學概説』 阿部秋生 (東京大学出版会 S34・11)
・第一章 国文学の概念
一 「国文学」という名称 二 国文学の性格
・第二章 国文学の方法
一 古代・中世の方法 二 近世国文学の方法 三 近代国文学の方法
四 日本文芸学の方法 五 歴史科学的方法 六 民俗学的方法
七 比較文学の方法
・第三章 国文学の対象
一 「文学」の概念 二 対象の種類
・第四章 日本文学の環境
一 自然的環境 二 思想的環境 三 歴史的環境
・第五章 日本文学の歴史
一 日本文学の発生 二 日本の文学
★『國文學全史(平安朝篇)』 藤岡作太郎 (岩波書店 T12・1)
・総論
第一章 上古と近世 第二章 平安城 第三章 平安朝の社会
第四章 日常の生活 第五章 仏教の流布 第六章 情念偏重の時代
第七章 時期の区画
・第一期 弘仁前後
第一章 遺使留学とわが学問 第二章 歴史制度等に関する著述および詩集
第三章 遊楽の風と漢文学の感化 第四章 弘仁前後の詩人―空海と小野篁
第五章 貞観より寛平までの詩人―都良香と菅原道真
第六章 貞観より寛平までの歌人(上)―在原業平
第七章 貞観より寛平までの歌人(下)―遍昭、小町等
第八章 竹取物語 第九章 伊勢物語
・第二期 延喜天暦
第一章 古今和歌集 第二章 文章家としての紀貫之 第三章 古今集の撰者
第四章 天暦時代の漢文学と詩合、歌合 第五章 後撰和歌集
第六章 後撰集時代の歌人 第七章 大和物語 第八章 蜻蛉日記
第九章 宇津保物語(一)―その梗概 第十章 宇津保物語(二)―その評論
第十一章 落窪物語
・第三期 道長時代
第一章 御堂殿とその時代 第二章 寛弘前後の漢文学 第三章 拾遺和歌集
第四章 時流の先達、歌論の先鋒―藤原公任 第五章 革新の暁星―曽禰好忠
第六章 寛弘前後の歌人―和泉式部等 第七章 枕草紙
第八章 源氏物語(一)―その梗概 第九章 源氏物語(二)―評釈批評の書
第十章 源氏物語(三)―紫式部 第十一章 源氏物語(四)―古来の準拠説
第十二章 源氏物語(五)―その評論 第十三章 第三期の末の小説(一)―狭衣
第十四章 第三期の末の小説(二)―浜松中納言 第十五章 更科日記
・第四期 平安末期
第一章 平安末期の漢文学 第二章 今昔物語 第三章 仮名文の国史(一)―栄華物語
第四期 仮名文の国史(二)―大鏡 第五章 夜半の寝覚 第六章 とりかへばや
第七章 後拾遺和歌集と当時の歌人 第八章 金葉和歌集と詞花和歌集
第九章 金葉詞花時代の歌人 第十章 千載和歌集と藤原俊成
第十一章 和歌の流行と歌学の勃興 第十二章 自然の心友―西行法師
★『古代宮廷生活と女性』 佐藤謙三 (岩波書店 S33・8)
・一 宮廷の行事と女流文学
・二 力女伝
・三 きさきの伝記
・四 宮廷の歌と女性
・五 きさきの遣唐使
・六 女官について
★『古事記の世界』 西郷信綱 (岩波新書 S46・9)
・序 古事記をどう読むか
一 神話の言語
二 神話の範疇 三 黄泉の国―死者を生者
四 須佐之男命―罪の化身 五 天の岩屋戸―太陽の復活
六 大国主神―出雲世界 七 八千矛神―古代歌謡 八 天孫降臨―君主の生誕
九 日向三代の物語―聖婚 十 神武天皇―初代君主
結び 古事記の成立をめぐって
★『古代国語の音韻に就いて』 橋本進吉 (岩波文庫 S55・6)
・駒のいななき
・古代国語の音韻に就いて
・国語音韻の変遷
★『古代人と夢』 西郷信綱 (平凡社選書 H4・6)
・第一章 夢を信じた人々
・第二章 夢殿
法隆寺の夢殿 聖所の眠り 夢と魂 六角堂の夢告
・第三章 長谷寺の夢
更科日記のこと こもりくの泊瀬 長谷観音 夜と大地
・第四章 黄泉の国と根の国
黄泉比良坂 大穴牟遅の名義 夢と洞窟 夢と洞窟(つづき)
根の国とは何か 天と地
・第五章 古代人の眼
・第六章 蜻蛉日記、更科日記、源氏物語のこと
・補論一 夢を買う話
・補論二 夢あわせ
★『古典学入門』 池田亀鑑 (岩波文庫 H3・5)
・序
・一 「古典」とはどういう意味か
・二 古典はどうして伝えられたか
・三 古典はどのようにしてうけつがれたか
・四 古典はどのような性格をもっているか
・五 古典はどのように読まれるべきか
1 原本的性格の再建 2 歴史的性格の検討 3 価値と体系の樹立
・六 古典から何を学ぶか
★『古典と古語』 安藤正次 (三省堂 S10・6)
・序文
・古典以前から古典時代へ
・奏宣の文学
・出雲国造神賀詞考説
・古事記中巻の伝来と鴨院文庫
・訂正古訓古事記の校刻について
・日本書紀の撰者および撰修の時代
・古典研究史上に於ける日本書紀
・古事記偽書説について
・古事記行文の一研究
・神奈備考
・多賀禰考
・「登陀流」・「血垂」考
・呪詛訓義考
・「侍」字訓義考
・萬葉人の用字意識から見た「者」字の一研究
・「去通都」考
・「末為流」原義考
・「都良久」・「去良久」などについての考
★『古典の愛のかたち』 中里富美雄 (三省堂選書 S61・12)
・嫉妬という名の愛―古事記
・近親結婚の悲劇―万葉集
・血で書いた愛の歌―伊勢物語
・処女と好色男の知恵くらべ―竹取物語
・因果応報の愛欲―日本霊異記
・蘆を刈る男の純愛―大和物語
・継子をいじめる継母―落窪物語
・貴公子の意外な愛―大鏡
・重荷の恋を悔やむ男―堤中納言物語
・男の不実を綴った才女―かげろふ日記
・恋多き多情の歌人―和泉式部日記
・忍従と献身の愛―源氏物語
・好色な男の軽率な愛―今昔物語集
・悲運に泣く美しい母―平治物語
・愛する人を失った女の悲しみ―建礼門院右京大夫集
・欲望にふりまわされた男たち―宇治拾遺物語
・夫に殉じた薄幸な妻―義経記
・権力の陰で泣いた女たち―平家物語
・愛の遍歴を告白した女―とはずがたり
・怪力を持つ女―古今著聞集
・復習の鬼となった貞女―雨月物語
・愛と義理のはざまに泣く女―心中天の網島
・運命にもてあそばれた女―好色一代男
・萩の宿の遊女―奥の細道
・汐汲女のひたむきな恋―謡曲松風
★『古典の読み方』 藤井貞和 (講談社学術文庫 H10・2)
・T 古典の読書とは
・U 古典を知るために
一 注釈書や辞書のこと 二 作品を読み進める順序 三 書かれないものがあること
四 信号としての助動詞と助詞 五 敬意の地図を歩く 六 夏と女性
・V 物語の読み方
一 物語文学とは何か―『竹取物語』 二 『落窪物語』を読む―継子の幸福
三 物語文学の王者―『源氏物語』 四 近世の怪談―『雨月物語』
・W 和歌に親しむ
一 和歌に親しむ 二 人はどのような時に絶唱を詠むのか
・X 研究と教材
一 作品研究の技術と構想 二 国語教育における文学史
三 教材としての「物語」
★『古典文学 風土と環境』 江口孝夫 (三省堂 S62・3)
・序
・一 平安京 二 大内裏 三 内裏 四 清涼殿 五 寝殿造
・六 平安京周辺の文学遺跡 七 奈良京周辺の文学遺跡 八 近畿地区の文学遺跡
・九 日本本土の文学遺跡 十 太政官 一一 八省 一二 武官・地方官
・一三 後宮 一四 位階・官職 一五 貴族の経済 一六 僧官・僧位
・一七 服装 一八 調度 一九 乗り物 二〇 武具 二一 干支
・二二 年月の和名 二三 年中行事 二四 貴族の一生 二五 死・葬送
・二六 食物 二七 容粧 二八 宗教・思想 二九 学問・教養
・三〇 遊戯・娯楽 三一 江戸時代の風俗 三二 江戸時代の貨幣
・三三 江戸時代の交通 三四 能楽 三五 文楽 三六 歌舞伎
★『古典文法質問箱』 大野晋 (角川文庫 H12・1)
・文法の基礎知識
・用言(形容詞・形容動詞)
・用言(動詞)
・助動詞
・助詞
・諸品詞・敬語・修辞
・あとがき
★『ことばの力』 外山滋比古(中公文庫 H2・3)
・T ことば縦横
・U ことば点描(一)
・V かたりべ
・W ことば点描(二)
・X ことばのスタイル
・Y ことば点描(三)
・Z 内と外
★『この一冊でわかる 中国古典』 岡本光生 (日本実業出版社 H9・11)
・第1章 諸子百家の人々と活躍した時代
・第2章 始皇帝からの中国の歴史を見る
・第3章 孔子の人となりと『論語』はがわかる
・第4章 性善説をとなえた孟子の思想
・第5章 時代の勢力を二分した墨家の思想
・第6章 老荘思想と道家の人たち
・第7章 性悪説をとなえた荀子の思想
・第8章 国を立ち直らせる韓非の思想
・第9章 侵略戦を勝つ『孫子』の兵法
・第10章 儒教の経典四書五経
・第11章 歴史書と「雑家」の人たち
・第12章 日本人に親しまれる小説と漢詩