国宝 一遍聖絵 展(2)

国内最古の絹本著色絵巻


一遍聖絵(一遍上人絵伝)は、国内最古の絹本著色絵巻です。
総長は約130mで、一遍の誕生から51歳で亡くなるまでの遊行の足跡が描かれて います。
一遍の弟子の聖戒が詞書を、画僧の円伊が絵を担当し、1299年に 完成しました。  美術品としての価値に加え、一遍の没後から10年以内に制作 されていることから、鎌倉時代の人々の生活や景観を伝える歴史資料としても 高く評価されています。
この絵巻 「 一遍聖絵 」 全12巻 は、11月21日〜12月13日 「 県立歴史博物館 」 で開催されます。

右写真 : 一遍聖絵展の入場券 (第12巻第3段1を背景) です。


◎ 善光寺へ参籠する ◎

文永8年(1271年)春、信濃の善光寺へ参籠し、念仏者が極楽浄土へ往生する ことを願う。
「二河白道の図」 を描き、これを本尊としたのです。

右写真:一遍聖絵 第1巻第3段1 の図です。

次号は 「 岩屋の霊窟 」 を掲載する予定です。  乞うご期待 !


一遍上人
延応元年(1239年)伊予国(愛媛県)久米郡の豪族、別府通広(出家して如仏)の 第2子として生まれる。 幼名は松寿丸。 生まれたのは愛媛県松山市道後温泉の 奥谷である宝厳寺の一角といわれ、元弘4年(1334年)に同族得能通綱によって 「 一遍上人御誕生舊跡 」 の石碑が建てられている。
時宗の開祖。 「 一遍 」 は房号で、法諱は 「 智真 」 。 一は一如、遍は遍満、 一遍とは「一にして、しかも遍く(あまねく)」の義であり、南無阿弥陀仏を一遍 (一度)唱えるだけで悟りが証されるという教義であり、智は 「悟りの智慧」、 真は 「御仏が示す真」 を表す。
「 一遍上人 」 、「 遊行上人 」 、「 捨聖 」 と尊称される。
  (以上、資料より抜粋)

右写真 : 一遍上人像 (紙本墨画淡彩) です。


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