人間の生涯は、私たちが、生まれ、成長し、やがて老い、死んでいくという
「 ありのまま 」 の姿を、 「 そのまま受け入れること 」 であると教えられました。
即ち、「 あるがまま の人生 」 こそ、 「 思うまま の人生 」 であると思います。
こんなことを考えている時、 ” 無常 ” の姿を説く 「 般若心経 」 のことが
ふっと 思い出されました。
◎ 般若心経 ◎
3世紀末に大乗仏教の僧によってつくられた 276文字の短い経典 です。
◎ 智恵と知恵 ◎
「 般若心経 」 の教えの根本は、 「 智恵 」 の教えです。
それでは、 「 智恵 」 とは ?
@ 仏教用語の「般若」の訳語であり、 「 真理を明らかにし、悟りを開く働き 」 を意味し、
宗教的”叡智” を表します。
A 哲学分野では、 「 人生の指針となるような、人格と深く結びついている哲学的知識のこと 」
を表します。
そして、 「 知恵 」 とは ?
B 「 学問がある。 知識が豊富だ。 アイデアが閃く。 」 などを意味し、物事の道理をつかんで、
適切に処理する能力を表します。
学校や書籍など理論体験から得る 「 知恵 」 だけでなく、それに人間性、正義感、達成感など
付加することによって 「 智恵 (智慧) 」 ある行動を実践したいと思っています。
◎ 色即是空 ◎
「 般若心経 」 の経文は 「 観自在菩薩 」 から始まります。
「 観自在菩薩 」 という名称には 「 一切万物は空であるという道理を観達された菩薩(仏) 」
の意味が込められています。
それでは、 「 一切万物は空である 」 とは ?
即ち、「 般若心経 」の教えの要である 「 色即是空 空即是色 」 で表され、
「 形あるものは空であり、 空が形あるものとなっている 」 ということを意味しています。
私たちが持つ 執着 や 煩悩、 迷い を取り払えば、そこに新しいものの見かた 考えかた
が生まれ、 ” あるがまの境地 ” で ”
あるがままの生きかた ”
が出来ると信じています。