不思議なもの ?


世の中には 「 考えても原因・理由がわからない、また、解釈がつかないこと 」 が多く存在します。 こんな事を 「 可不思議 」 とか 「 不思議 」 と言うので しょうか?
最近、新聞報道された 「 ” 幻 ” のジャコビニ彗星 」 も 私のような無学な人間に とっては、まさに 「 不思議なもの 」 の一例と思います!


☆ 111年ぶり、ジャコビニ彗星 再発見 ☆

19世紀末に観測されたのを最後に行方不明になっていた 「 幻の彗星(すいせい) 」 を、超新星発見の国内最多記録を持つ山形市の板垣公一さん(60)と、 札幌市の金田宏さん(54)の2人のアマチュア天文家が111年ぶりに再発見した。  ( 9月22日:新聞紙上から抜粋 )

ジャコビニ彗星は7年ほどの短周期で太陽に近づく彗星で、1897年1月を最後に、 行方不明になっていた彗星だそうです。  本当に不思議なことですね !
通常、彗星の太陽に近づく周期は、 約3年から数百万年以上まで大きな幅があり、 中には二度と戻ってこないものもあるそうです。
また、最も古い彗星は、紀元前240年、秦の始皇帝がハレー彗星を見たと言う記録があります。  日本でも684年のハレー彗星の記述が『日本書紀』にあります。
彗星は主に氷や塵など出来ているようですが、尾が伸びる姿から箒星(ほうきぼし) とも呼ばれています。 英語ではコメットと呼ばれています。

学問的には 「 大気であるコマ 」 と言われますが、私たちには 「 箒星 」 などと言われる 摩訶不思議な存在です !
やはり宇宙の彼方から夢を運んでくる 「 綺羅星 」 のコメットさんであって欲しいですね !
そして、 「 彗星 」 のようにシャンソンを歌っていきたいものです。

右写真 : 111年ぶりに再発見されたジャコビニ彗星


☆ 「 金子 みすず 」 の世界 ☆

        星とたんぽぽ

     青いお空のそこふかく、
     海のこいしのそのように、
     夜がくるまでしずんでる、
     昼のお星はめにみえぬ。
     見えぬけれどもあるんだよ。
     見えぬものでもあるんだよ、
     ちってすがれたたんぽぽの、
     かわらのすきに、だァまって、
     春のくるまでかくれてる、
     つよいその根はめにみえぬ。
     見えぬけれどもあるんだよ。
     見えぬものでもあるんだよ。

「 見えぬけれどもあるんだよ、 見えぬものでもあるんだよ 」 と、
日常の中で、つい見えるものだけを見てしまい、見えないもの大切さを見過ごしている 私たちに示唆しています。

こんな摩訶不思議な詩の作者 「 金子みすず 」 は、
大正末期、すぐれた作品を発表し、西條八十に『若き童謡詩人の巨星』とまで称賛された、 誰にでもわかる言葉で大切なことをうたった美しい童謡詩人です。
彼女の詩には、宇宙的な広がりがあります。彼女が花を歌うとき、それはただの花ではなく、 虫もただの虫ではなく、星もただの星ではなく、神々の息吹を宿した敬虔な存在となっているのです。

右写真 : 春来るまで隠れる「たんぽぽ」 ( 綿毛のついた種子 )


彗星には肉眼でもはっきり見えるほど明るくなるものもあり、不吉なことの前兆と考えられるなど、 数千年の昔から、不思議な現象として人類の関心の的となっていました。

昼間のお星様は、青い空の深い底に沈んでいる 小さな石ころ だから見えないのです。 不思議なことに、 夜になればダイヤモンドになって暗い空に耀いているのです。

現実の宇宙でも、心の宇宙でも、私たちは不思議なもの を探し求めているのしょうか ?


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